インターネットの普及やIT化の影響により、Web広告の市場は日々成長を続けています。
「未経験からWeb広告運用担当への転職を目指したい」
「副業、またはフリーランスで、Web広告運用の業務を受注したい」
上記のように考えている人も多いのではないでしょうか?
実際にWeb広告業界は、未経験可の求人数が増加傾向にあったり、フリーランスに広告運用を業務委託する企業が増えたりと、さまざまな変化が起きています。
そこで本記事では、現在注目を集めるWeb広告運用担当者の具体的な仕事内容や、働き方について解説します。
また、数多く存在する広告プロダクトの特徴も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
Web広告市場の動向について
近年、Web広告の市場規模は、右肩上がりで成長しています。
上記の画像は、株式会社電通が2018〜2020年における広告費の推移を、媒体別でまとめたものです。
マスコミとプロモーションメディアの両者は、広告費や広告全体の構成比が下がっているのに対し、インターネット広告だけ急速に拡大しています。
また2019年には、インターネット広告費の全体構成比がこれまでトップだったテレビ広告費を追い越したことも、大きな時代の変化です。
このようにインターネット広告の業界は、今後もさらに成長を続けていくだろうと予想されます。
Web広告転職市場の動向について
人材不足とIT化の加速によって、Web広告の求人数も増加しています。
以下の図は、2021年の異業種別の転職求人倍率(一人当たりにどれだけの求人数があるか)を示したものです。
Web広告を含むIT・通信業界に注目すると、ほかの業種と比べて圧倒的に求人数が多いことが分かります。
2020年は、新型コロナウイルス感染症の流行により求人数は大幅に減ったものの、その後すぐに増加傾向を見せています。
また実際の求人サイトを見ても、業界経験なしでも応募できる求人が数多く掲載されていることから、未経験からの転職も可能と言えるでしょう。
このように転職市場の動向からも、今後さらにWeb広告の人材の需要が高まると予想されます。
Web広告運用担当者の仕事内容
Web広告運用担当は、インターネット上に販売する商品やサービスの広告を出稿し、売り上げに繫がるよう管理・運用を行う仕事です。
クライアントの要望を汲み取りながら、広告の効果を最大限に発揮できるよう、配信先や掲載内容、掲載時期などを検討していきます。
ここからは、Web広告運用担当者の仕事内容を詳しく説明していきます。
ヒアリング
Web広告運用を行うにあたり、第一に行うのがクライアントからのヒアリングです。
適切な広告運用を行う上で、ヒアリングは最も重要な工程です。
クライアントから以下のことを聞き出します。
- 取り扱う商品・サービスの特徴、強み
- ターゲットの詳細
- 広告予算
- 競合商品
- 広告配信の目的
- 期待する目標数値(クリック数、広告の表示回数、獲得コンバージョン数など)
ここで聞いた内容によって提案する広告配信の内容が全く異なるため、ヒアリングは慎重に行う必要があります。
企画・立案
ヒアリングで聞いた情報を元に、広告配信の企画・立案を行います。
企画立案を行うにあたり、以下のことを固めていきます。
- 出稿する広告媒体(Google 広告、SNS広告など)
- 出稿する期間
- 広告コピー
- 広告バナーデザイン
出稿する広告媒体やクライアントからの要望に合わせながら、実際に表示する広告のコピーやバナーデザインを決めていきます。
またコピーやデザインを作成時には、広告作成者やデザイナーに依頼する場合がほとんど。
情報のすれ違いがないよう、担当者とうまくコミュニケーションを取りながら連携することが大切です。
そして、広告運用の内容・プランにクライアントが合意をしたら、本格的に運用を開始します。
予算調整・運用
広告運用の企画が確定したら、予算の調整をしながら運用を行います。
一口に広告費用といっても、広告がクリックされるたびに課金されるタイプや、広告の表示させる回数によって金額が異なるタイプなどさまざま。
そのため、どの広告媒体を使うかによっても予算は大きく変動します。
またWeb広告は、一度出稿した後でも、広告予算やデザイン・コピーの変更が可能です。
広告運用担当は日々アクセスデータを確認しながら、費用対効果が高くなるように調整を繰り返します。
配信の頻度を変更したり、キーワードの追加をしたりと、成果が得られるようなあらゆる工夫が必要でしょう。
効果検証・レポート共有
広告運用を行うなかで、出稿した広告の効果を検証していきます。
検証を行うことで、ターゲットは広告に対する興味関心が湧いたか、広告を見る前と後での態度が変わったかなどを予測できます。
効果検証では、データに基づきながら以下のことを検証します。
- 広告のクリック数
- 離脱率
- 商品の購入数
- ユーザーの流入経路など
これらのデータから、目標以上の結果が出ていれば広告効果があったと見なし、その広告運用を継続します。
一方で、目標を下回る結果であれば、広告を見直す必要があるでしょう。
そして、これらの効果検証から運用の効果や分析データをまとめて、クライアントにレポートとして提出します。
このようにWeb広告運用担当者は、広告の企画・検証・実行を繰り返しながら、最大の費用対効果に繋がるよう試行錯誤を繰り返します。
【初心者向け】Webマーケティングの仕事内容について施策別に徹底解説!Web広告運用担当者の働き方
Web広告運用担当者の働き方には、広告代理店・インハウス ・副業またはフリーランスの3種類があります。
ここでは、それぞれの働き方について詳しくご紹介します。
広告代理店
まず1つ目が、広告代理店で働く形です。
広告代理店とは、クライアント企業の広告制作や運用の活動を代理で行い、広告出稿のサポートをする企業のこと。
広告代理店には、以下3つの業態があります。
- 総合広告代理店:Web広告から新聞、雑誌などすべての広告媒体を取り扱い、企画から制作までを総合的にサポートする代理店
- 専門広告代理店:新聞広告専門、野外広告専門など、特定の媒体・メディアに特化して扱う代理店
- ハウスエージェンシー:特定企業の広告運用のために設立された代理店
広告代理店では企業として仕事を受注するため、大幅な予算をかけたスケールの大きい広告業務に携われる可能性があります。
また、多様な業界の人たちと関われることもメリットでしょう。
代理店内で役割分担をしながら、クライアントの要望に応えられるよう広告運用を行います。
インハウス
インハウスとは、広告運用を代理店に任せずに自社内で行うことを指します。
近年は、これまで運用会社や代理店に委託していたWeb広告運用を、社内で完結させようとする会社が増えています。
そのため、インハウス化する企業のWeb広告運用担当として働くスタイルも今後さらに増加するでしょう。
広告運用をインハウス化するメリットは、予算やコミュニケーションコストを削減でき、広告に関するノウハウの蓄積につながること。
インハウスで働くのであれば、1つの企業で長期的なブランド戦略やリピーター獲得に向けた広告施策など、企業戦略に大きく関わる部分で働くことができるでしょう。
副業やフリーランス
副業やフリーランスで、Web広告運用の業務を受注する方法もあります。
Web広告運用の業務は場所や時間にとらわれないため、会社に属さないフリーランスとして働いたり、会社員でありながらも副業で働いたりと、柔軟な働き方が可能です。
最近では、副業やフリーランス向けにリモート・在宅で完結するWeb広告運用の案件が増加しています。
広告運用のインハウス化を目指す会社が、代理店より安く依頼できるフリーランスに外注をしているようです。
フリーランスや副業で広告運用を行う場合、対面でのやりとりが少ないからこそ、扱う商品・サービスやクライアントの要望を徹底して把握する必要があるでしょう。
Web広告運用担当者の年収目安
Web広告運用担当者の年収相場は「400〜1,000万円」です。
IT関連の業種のなかでは決して年収が高い方とは言えませんが、経営全体に関わるような責任ある業務を任されたりすると、自分の市場価値が上がり、年収も上がります。
またWeb広告業界は、総合代理店やベンチャー企業など勤める会社によって年収が大きく異なります。
ベンチャー企業だと年収が低い傾向がありますが、スタートアップに関われるやりがいを求めて転職する人も多いようです。
さらにWeb広告運用担当の仕事は、一度スキルを身につけてしまえば、独立してフリーランスとして働くという選択もできます。
場所と時間にとらわれない業務だからこそ、幅広い働き方を実現できる点がWeb広告運用の仕事の魅力でしょう。
Web広告運用担当者が取り扱う広告プロダクト
Web広告運用担当者が取り扱う広告プロダクトは、クライアントの業界や扱うサービスによってさまざま。
そのため広告運用者は、広告のプロダクトごとの知識が求められます。
ここからは、各広告プロダクトの特徴を詳しく解説します。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンにユーザーが検索したワードに連動して掲載される広告のことを言います。
「検索連動型広告」とも呼ばれており、検索エンジンの上部や横に「広告」と表記され、テキストとして掲載されます。
検索結果に表示されただけでは費用は発生せず、ユーザーが関心を示して広告をクリックしたときに初めて料金が発生します。
またリスティング広告は、特定のキーワードを検索した人の目に入るよう、確実に検索の上位に表示できるのがポイント。
SEOで上位表示をするには時間がかかりますが、リスティング広告では、入札単価にもよりますが、出稿後すぐに上位表示させることが可能です。
広告運用担当者は、広告を表示させるキーワードの見直しや解析ツールを用いた分析などを行い、費用対効果が高くなるよう日々運用をしていきます。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリなどの上部や文章の間に用意された広告枠に、画像や動画などで表示させる広告のことです。
「コンテンツ連動型広告」とも言われ、ユーザーが見ているコンテンツや使用しているアプリによって掲載される広告が変わります。
リスティング広告と異なる点は、画像や動画を使って視覚的に訴えかけられる点と、まだ商品・サービスの存在を知らない人たちにリーチできる点です。
ディスプレイ広告の定番は、GDN(Google ディスプレイネットワーク)とYDA(Yahoo!広告 ディスプレイ広告)の2種類。
媒体によって、配信されるサイトやユーザーにアプローチするターゲティングの方法が異なるため、商品・サービスとの相性を考慮しながら出稿先を決める必要があります。
Google 広告
Google 広告は、世界シェアNo.1の広告出稿サービスであり、国内のWeb広告の約7割を占めています。
大手検索エンジンのGoogleが提供しているため、リスティング広告が最もよく使われていますが、ほかにも以下のような広告を展開しています。
- YouTubeを視聴するユーザーに表示する動画広告
- Google検索内のショッピング枠に表示するショッピング広告
- WebサイトやGmail、アプリに表示するディスプレイ広告 など
Google 広告のメリットは、世界中のユーザーに広告を届けられ、比較的安く出稿できる点です。
また出稿しただけでは料金はかからず、クリックされたタイミングで料金が発生する仕組みなど、始めやすい特徴と言えるでしょう。
Yahoo!広告
Yahoo!広告は、Google 広告の次に国内シェアが高い広告出稿サービスです。
リスティング広告とディスプレイ広告(YDA)の2種類を提供しています。
どちらもクリック課金制で、ユーザーが広告をクリックしたときに初めて料金が発生します。
Yahoo!広告の良さは、GoogleにはないYahoo!知恵袋やYahoo!ニュースなどの広告枠に出稿できる点でしょう。
ターゲットや商品によっては、Yahoo!広告の方が効果を発揮できるケースも多々あるので、出稿先を見極める必要があります。
SNS広告
SNS広告とは、Twitter・Facebook・InstagramなどのSNS上に掲載される広告のことです。
SNSの利用者数が年々増加していることから、近年注目を集めています。
SNS広告のメリットは、幅広い年代の人にリーチできる点や、広告費が安い(Instagram広告の場合、1日約100円から掲載できる)という点です。
各SNSの利用者層やターゲットとなる人の特徴を考慮して、出稿するSNSや掲載する内容を吟味する必要があります。
このように、広告運用担当者が扱う広告の種類は数多く存在するため、すべてのプロダクトをマスターするのは非常に大変です。
特に未経験からWeb広告を学ぶ場合は、独学だとどうしても学習の効率が悪くなり、時間がかかりすぎてしまうでしょう。
効率よくWeb広告の知識を学ぶためには、Web広告の専門スクールに通うのも1つの手段です。
Web広告特化型スクール「デジプロ」は、すべての広告プロダクトを網羅しており、現役のWeb広告担当者から直接教わることができます。
2ヵ月の集中講義で即戦力として転職を目指すこともでき、スピーディーかつ確実に知識を身につけられるでしょう。
Webマーケティングスクール「デジプロ」で憧れのWeb広告運用担当者へ
「デジプロ」は、株式会社Hagakureが運営する超実践的なデジタル広告スクールです。
Web広告に特化していて、現場ですぐに活躍できる即戦力人材の育成に力を入れています。
広告プロダクトを網羅し運用担当者として即戦力に!
デジプロでは、Webマーケティング業界で主要なWeb広告プロダクトを完全に網羅しています。
以下のようなWeb広告スキルを学ぶことができます。
- リスティング広告
- Google 広告
- Yahoo!広告
- Facebook/Instagram広告
- Twitter広告
- データ分析
- ディスプレイ広告
- 動画広告 など
さらに、上記の基礎知識習得だけでなく実際の広告運用まで体験するため、実務フローに基づいた専門的スキルを習得可能です。
各広告プロダクトの特徴や出稿方法を理解できるので、転職だけでなく、フリーランスやインハウス運用でも役立つでしょう。
デジプロにてあらゆるWeb広告を習得しておけば、幅広い広告媒体のなかから適切な施策を検討できます。
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