Web広告とは?広告12種の仕組みや課金方式、運用のポイントまとめて解説

インターネットやスマートフォンの普及により、Web広告の需要が急速に高まっています。

Web広告を運用することで集客効果が期待できるため、力を入れて運用する企業も多いようです。

しかし、Web広告運用を検討する方のなかには、以下のような悩みを抱える方も多いのではないでしょうか?

具体的にどのようなWeb広告があるのかが把握できていない…

Web広告を配信したいが、何から始めればよいか分からない…

実際のところ、Web広告で売り上げアップにつなげたいと思いながらも、なかなか運用まで手をつけられていない方も多い様子。

Web広告運用で成果を上げるには、まずWeb広告の種類や仕組み、運用のポイントを把握しておくことが大切です。

そこで今回は、Web広告の概要や活用するメリットについて分かりやすく解説します。

今後Web広告の運用に注力したいと考えている方は、ぜひ本記事を読んでWeb広告の全体像を把握してください。

Web広告とは?

Web広告とは、ネット上に掲載されるあらゆる広告全般のこと。

インターネット広告やネット広告、デジタル広告と呼ばれることもあります。

Web広告の掲載先は、Webサイトやアプリ、SNS、電子メールなど多岐にわたり、これらに掲載することで会社の認知度アップや自社の商品・サービスの購入につなげます。

一口にWeb広告といっても種類や掲載先はさまざまであるため、商品の特徴やターゲットとの相性で適切な広告を選ぶことが重要です。

Web広告が注目されている背景

近年多くの企業から注目されるWeb広告ですが、その背景にはWeb広告市場の著しい成長があります。

下の図は、株式会社電通が2018〜2020年における広告費の推移を媒体別でまとめたものです。

出典:「2020年 日本の広告費」|株式会社電通

上記の表内、広告構成比のインターネット広告費に注目してください。

2019年、インターネット広告費の全体構成比がこれまで広告のトップを維持していたテレビ広告費を追い抜き、最も高い値となりました!

これまでメディアの中心であったテレビ広告が追い抜かれたことは、時代の大きな変化と言えるでしょう。

さらに株式会社電通は、今後のWeb広告市場についても予測しています。

世界の広告費成長率予測(2020~2022)|株式会社電通

出典:世界の広告費成長率予測(2020~2022)|株式会社電通

上の表は、全世界における媒体別の広告シェア率を予測したものです。

この予測によると、世界の総広告費に占めるデジタル広告費の媒体別シェアが、2021年に「50.0%」に到達するとされています。

デジタル広告のなかでも、ソーシャルメディア広告、検索連動型広告、動画広告の3種が大きく成長する見込みです。

このような予測からも、Web広告市場は今後さらに規模を拡大していくだろうと考えられます。

Web広告の種類と仕組み

Webマーケティング

ネット上に掲載するWeb広告は、数多くの種類が存在します。

広告によってターゲットや商品などの相性が異なるので、自社に適した広告タイプを見極めることが重要です。

まずは、ざっと広告の種類を把握してみましょう。

広告名概要
純広告広告主が掲載枠を購入することで、掲載期間によって費用が決まる従来の広告。
リスティング広告GoogleやYahoo!などの検索エンジンに検索結果として表示されるテキスト広告。指定したキーワードで上位に表示させることが可能。
ディスプレイ広告Webサイトやアプリなどに用意された広告枠に、画像や動画で表示させる広告。視覚的に訴えかけられる。
リターゲティング広告ユーザーが過去に訪れたサイトや商品購入ページを繰り返し表示させる広告。ECサイトでよく活用される。
記事広告広告主以外の個人・企業が所有するWebサイトに、広告記事を掲載する。他社の知名度などを借りて文章でPRできる点がメリット。
アフィリエイト広告アフィリエイターが所有するWebサイトやSNSに掲載する広告。アフィリエイターの紹介から商品購入が発生したら、料金を支払う。
動画広告動画を使用した広告全般。人々の動画視聴時間が伸びていることに伴い、需要が高まっている。
メール広告電子メールを使った広告。メールに広告文やURLを貼り付けたり、ユーザーの好みに合わせた広告メールを配信したりする。
音声広告PodcastやVoicyなどの音声メディアに掲載する音声だけの広告。音声メディアの増加に伴い、注目が集まる広告の1つ。
リワード広告アプリのダウンロードや広告の視聴など、条件を満たしたユーザーに報酬やポイントが入る広告。
SNS広告InstagramやTwitterなどのSNSに掲載される広告。テキストや画像、動画など広告の種類は多岐にわたる。
インフルエンサー広告知名度のあるインフルエンサーに写真やテキストで商品を紹介してもらい、自社の売り上げにつなげる広告手法。

上記のような広告のなかから、予算やターゲット、自社商品の特徴を考慮しながら運用する広告を選定します。

各Web広告の詳細については、以下の記事で解説しているので、参考にしてみてください。

デスクワーク【完全版】Web広告12種類を徹底解説!特徴や課金方式についてもお届け

Web広告の課金方式

Web広告は、どのように費用が発生するのか気になる方も多いでしょう。

課金方式は、大きく分けて以下6つに分類されます。

課金方式概要該当する広告
インプレッション課金型ユーザーの画面上に広告が表示された回数だけ料金がかかるディスプレイ広告
リターゲティング広告
クリック課金型ユーザーが広告をクリックした回数で料金が決まるリスティング広告
ディスプレイ広告
リターゲティング広告
メール広告
SNS広告
動画視聴課金型動画広告が再生された回数によって金額が決まる動画広告
期間保証型広告配信が保証された期間に応じて料金が決まる純広告
成果報酬型設定した最終的なコンバージョン(商品・サービスの購入やお問い合わせなど)の発生によって費用が決まるアフィリエイト広告
リワード広告
配信数型広告が配信された件数に応じて料金が決まる動画広告
音声広告
メール広告

広告によっても課金方式が異なるため、予算などを検討しながら広告の種類を選定してください。

Web広告を活用するメリット

ノートパソコン

Web広告には、オフラインやマスメディア広告にはないメリットがあります。

ここではWeb広告を運用するメリットを4つご紹介します。

少額で始められる

Web広告最大のメリットは、圧倒的に少額で広告配信できる点です。

テレビや新聞などの広告配信をする場合、広告枠を確保するために膨大な初期費用が発生します。

広告によっては、数百万円規模の初期投資が必要になるケースも少なくありません。

一方のWeb広告は、100〜1,000円ほどの少額で配信できるので、個人や中小企業でも挑戦しやすいのが特徴。

商品購入などにつながったときだけ費用が発生する課金形態も多く、初期費用を抑えることが可能です。

また、決められた予算を事前に設定しておけば、その予算を超えてWeb広告が出稿されることもありません。

このようにWeb広告は、予算の負担を抑え、自分たちの予算や配信ペースに合わせて手軽に配信できる点が魅力でしょう。

細かくターゲティングできる

Web広告では、細かくターゲティングし、広告を配信する対象者を絞ることが可能です。

例えば、屋外広告の場合、不特定多数の人が広告を見るため、広告の内容に全く興味のない人にまで配信してしまいます。

一方のWeb広告では、以下のような観点で配信するターゲットを絞り込むことが可能です。

  • 年齢
  • 性別
  • 住まい
  • 興味関心
  • Web上での行動
  • 検索履歴

例えば、メンズ向け化粧品のWeb広告を出す場合「首都圏に住む20〜30代男性で、美容に興味のある人」のように、ターゲットを絞り込めます。

このようにWeb広告は、詳細なターゲティングによって配信先を指定できるため、より高い広告効果を期待できます。

広告配信の効果を検証しやすい

Web広告では、効果検証がしやすい点も大きなメリットです。

一般的にテレビCMや屋外広告、新聞広告などの場合、「何人がその広告を見て、そのうち何人が商品を購入したのか」を把握できません。

広告効果の詳細は明確に分からないため、次回以降の広告配信では、あくまで仮説に基づいた変更・改善をしていく形となります。

一方でWeb広告の場合は、広告の効果をデータとして可視化できます。

何人が広告をクリックしたのか、何人が商品を購入したか、そのうち何人がリピーターかなど、具体的な数値で把握可能です。

これらのデータが分かれば、ユーザーの反応に応じて広告デザインやコピーを改善したり、ターゲットを変更したりなどの効果検証がやりやすくなります。

このようにWeb広告は、効果検証がしやすく、今後の広告運用に反映できる点が魅力でしょう。

途中で配信頻度などを変更できる

Web広告の場合、一度配信を始めた広告であっても、広告のデザイン・コピー、配信頻度、運用予算を途中で変更できます。

「やっぱり広告デザインの一部だけ変えたいな…」と途中で思いついた場合でも、ささっと手軽に変更できてしまいます。

一方のマスメディア広告では、一度配信を始めたら、途中で広告のデザインや予算などを変えることはできません。

このようにWeb広告は、日々の分析・検証からより費用対効果のある配信を検討し、途中で変更・改善をすることが可能です。

Web広告の運用で重要なポイント3つ

多くのメリットがあるWeb広告ですが、運用方法を間違えてしまえば、せっかくのWeb広告の強みを発揮できません。

ここからは、Web広告運用で最低限知っておきたい重要なポイントを解説します。

今後Web広告を1から始めたい方は、ぜひ参考にしてください。

出稿先・広告の種類を慎重に決める

先ほど説明した通り、Web広告の種類は多岐にわたります。

リスティング広告や動画広告、SNS広告など、幅広い選択肢のなかからターゲットや運用目的に合った出稿先を決めることが非常に大切です。

例えば、20代前半の女性を対象にした洋服を販売する場合、20代の利用率が高いInstagramでの広告を配信するのが望ましいでしょう。

逆に、Facebookやリスティング広告で手の込んだ広告を配信しても、ターゲットとなる人々の利用数が少なく、効果が得られない可能性があります。

ターゲット層の傾向や心情などをしっかりとリサーチした上で、出稿先や媒体を検討するようにしてください。

細かなターゲティングが鍵となる

Web広告では、細かくターゲティングするほど効果が得られやすいと言われています。

ターゲティングをする上で覚えておきたいのが、「ターゲット層」です。

自社商品の関心度によって、低関心層・潜在層・顕在層の3層に分けられます。

各ターゲット層の特徴と広告の種類は、以下の通りです。

ターゲット層詳細有効な広告配信の例
低関心層商品・サービスを認知しておらず、関心のない人ユーザーが多く利用するSNSで広告を配信する
潜在層商品・サービスを認知していないが、商品へのニーズを持っているターゲットが多く流入するWebサイトにディスプレイ広告、動画広告などを配信する
顕在層商品・サービスのことを知っている、あるいは自ら調べているが、購入したことはない人ユーザーが検索しそうなキーワードを狙って広告を配信する
リスティング広告を配信する

上記の層のなかでも「顕在層」は、ニーズが顕在化した顧客であり、商品・サービスの購入に最も近いターゲットです。

売り上げをいち早く上げたいのなら、購入に近いところからターゲットを絞り込み、運用するとよいでしょう。

このように上記のターゲット層を踏まえて、「これらの層のどこを狙うのか」「ターゲットの属性や興味分野は何か」を検討してください。

顧客のことを徹底して考え抜き、自社の商材を「どのタイミングで、どこで、どう知ってもらいたいか」を考えたうえで広告配信を開始することが大切です。

定期的に配信状況を見直す

Web広告の配信は「1回配信して終わり」ではありません。

定期的にアクセスデータを解析し効果検証することが、広告配信の成功には欠かせない作業です。

特に以下3つの項目は、Web広告運用の見直し・成果指標で重要な項目です。

項目概要
インプレッション数広告が表示された回数のこと。この回数が多いほど、広告がネットユーザーの目に触れる機会が多い。
クリック数表示された広告がクリックされた回数。インプレッション数とクリック数の割合であるクリック率(CTR)の算出に使用することが多い。広告の表示回数が多くても、広告自体がクリックされていなければ、クリック率の改善を進める必要があります。
コンバージョン数広告を見て訪れたユーザーが、商品・サービス購入や資料請求などの最終的なアクションを起こした回数。

配信状況の見直しでは、上3つの数値を中心に確認しながら、改善策を検討します。

  • このキーワードでよいのか
  • 配信先はこのままでよいのか
  • 広告のデザインや文章はどのタイプがよいか

上記のようなことを常に考えながら、さらに効果の出せる改善策を導き出していくことが大切になります。

Web広告の実務力を身につける!Web広告特化型スクール「デジプロ」

「デジプロ」は、Web広告に特化した超実践的なWebマーケティングスクールです。

これから長くWebマーケターとして働く上で必要な知識を身につけることができ、さらに実際に手を動かしてWeb広告を運用し実務経験を積むことができます。

ここでは、そんなデジプロの特徴を紹介していきます。

Web広告の現場で使われるプロダクトを全て網羅

デジプロでは、Web広告運用で使用する広告プロダクトを完全に網羅。

以下のような広告スキルを学ぶことができます。

  • リスティング広告
  • Google 広告
  • Yahoo!広告
  • Facebook
  • Instagram広告
  • Twitter広告
  • ディスプレイ広告 など

講座では、基礎知識だけでなく実際の広告運用まで体験するため、実務フローに基づいた専門的スキルを習得可能。

各広告プロダクトの特徴や出稿方法を学習できるので、幅広いWeb広告に対応できる人材を目指せます。

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