Web広告業界には数多くの専門用語が存在し、実際の業務のなかでも頻繁に使用します。
Web広告初心者の方は「たくさんの専門用語があって混乱している…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
本記事では、Web広告の基本的な用語についてわかりやすく解説します。
今回は、以下の利用シーンやジャンル別に分けて、使用する用語を紹介します!
- パート1:Web広告の種類
- パート2:目標設定
- パート3:効果指標
- パート4:アクセス解析
- パート5:Webページ改善
専門用語の意味を正しく知ることは、業界の全体像を捉えるのにも役立つため、用語を理解しておいて損はありません!
ぜひ初心者の方はこの用語集を参考にして、よく使用される専門用語を把握しておきましょう。
目次
【用語パート1】Web広告の種類
一口にWeb広告といっても種類は数多く存在し、各広告の運用で必要な用語もあります。
ここではよく登場するWeb広告の種類と、その広告に関連する用語を紹介します。
リスティング広告
リスティング広告とは、ユーザーが検索したワードに連動して検索エンジン(GoogleやYahoo!など)に表示される広告のこと。
「検索連動型広告」とも呼ばれており、検索エンジンの上部や下部に「広告」と表記され、テキストとして掲載されます。
リスティング広告は、確実に検索結果の上位に表示できるため、特定のキーワードを検索したターゲットの目に入りやすいのがポイントです。
ここからは、リスティング広告を運用する上で押さえておきたい用語を7つ紹介します。
Googleにおけるリスティング広告の掲載優先度を決めるランクです。
リスティング広告は、ただ高い費用をかけて運用すれば上位に表示されるというわけではありません。
広告の品質(品質スコア ※下記で説明)が大きく左右します。
広告ランクが高ければ高いほど、低い入札価格で上位表示させることが可能です。
広告やキーワードの「品質」を評価する指標であり、リスティング広告の掲載順位を決める要素の1つです。
広告のクリック率や、広告とキーワードとの関連度によって決まります。
Google 広告では品質スコア、Yahoo!広告では品質インデックスと言われます。
ユーザーが実際に検索した単語、あるいは単語の組み合わせのこと。
検索クエリはユーザー側が使用するワードですので、Web広告運用者が広告掲載で用いる「検索キーワード」とは少し意味が異なります。
検索ボリュームが大きい(検索回数の多い)キーワードのこと。
一概には言えませんが、一般的には月間検索ボリュームが10,000以上のキーワードを指すことが多い傾向です。
例:
- 国内旅行
- 転職
- 東京 ランチ
検索回数が多いビックワードで広告を出せば、より多くの人の流入を見込めます。
検索ボリュームが小さいキーワードのこと。
一般的に月間検索ボリュームが1,000以下のキーワードを指し、複数のキーワードから成る複合キーワードであることが多いです。
例:
- Web広告 仕事 未経験
- Web広告 副業 やり方
スモールワードは、ビッグワードに比べて入札価格が低く、少ない予算で運用を始められます。
リスティング広告のタイトルと説明文のこと。
TDは、実際に広告がクリックされるかどうかを大きく左右する部分です。
そのため、訴求内容と親和性が高いテキストにすること、興味を引くワードを加えることを意識する必要があります。
広告が表示可能だった合計回数のうち、実際はどれだけ広告を表示できたのかを測る指標のこと。
「インプレッションシェア=表示回数÷広告が表示可能だった合計回数×100」で計算されます。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリなどの上部や文章の間にある広告枠に、画像や動画で掲載する広告のことです。
「コンテンツ連動型広告」とも呼ばれ、ユーザーが閲覧しているコンテンツや使用しているアプリによって掲載内容が変動します。
リスティング広告と異なり画像や動画を使って視覚的に訴求でき、まだ商品・サービスの存在を知らない潜在層にも配信できる点がメリットです。
アドネットワーク
アドネットワークとは、複数の広告掲載先(ブログ、SNS、Webサイトなど)に、同時に広告を配信する仕組みのこと。
複数の掲載先へ一括で広告配信できるため、業務効率が上がります。
リターゲティング/リマーケティング広告
リターゲティング広告とは、ユーザーが過去に訪れたサイトや商品購入ページを繰り返し表示させる広告のこと。
特にECサイトで頻繁に使われていて、ユーザーがほかのサイトを閲覧している途中で過去に調べた商品・サービスの広告を見せることで、購買意欲を刺激します。
リターゲティング広告は、商品に関心のある人にピンポイントで広告を流すため、成約率が高いのがメリットです。
Google 広告
Googleが提供しているオンライン広告サービスで、国内におけるWeb広告の過半数がGoogle 広告です。
低価格で運用が始められるため、個人から大企業まで多くの人が使用しています。
GDN(Google Display Network)は、Google 広告が提供するディスプレイ広告のこと。
ライブドアブログ・教えてgoo・食べログ・YouTubeなどのメディアと連携しており、豊富な掲載先で広告を配信できます。
Yahoo!広告
Yahoo! JAPANに広告配信ができる広告サービスのこと。
Google 広告に次ぎ、国内2番目のシェアを誇るオンライン広告です。
Yahoo! JAPANが提携しているサイトやアプリなどに表示されるディスプレイ広告のこと。
Googleとは異なる掲載先(例:Yahoo!の検索ページ、Yahoo!知恵袋)に広告を掲載できます。
【完全版】Web広告12種類を徹底解説!特徴や課金方式についてもお届け【用語パート2】Web広告運用の目標設定
続いて、Web広告運用の目標設定に関する用語を紹介します。
Web広告運用では、あらかじめ運用の目標や計画を立ててから運用を開始するので、目標設定に関する用語を理解しておく必要があります。
KGI(Key Goal Indicator)
KGIは「重要業績評価指標」とも呼ばれ、Web広告運用の最終的な目標を定量的に表したもの。
売上や成約数、利益率などが当てはまります。
例:半期で売り上げ1,000万円達成
KPI(Key Performance Indicator)
KPIとは「重要目標達成指標」とも言われ、KGI達成までの達成度を測るのに必要な中間指標です。
「複数のKPIを達成した先に、KGIの達成がある」という形で、すべてが連動するような指標を設定します。
例:1ヵ月目で資料請求300件
CV(Conversion)
CV(コンバージョン)とは、Web広告運用の最終的な成果のことを言います。
例:
- 商品購入
- 資料請求
- お問い合わせ
- 体験レッスンの申し込み
ターゲティング
どのようなユーザーに広告を配信するか、どの媒体に掲載するかを決めること。
一般的なマス広告は、配信するターゲットを絞り込みにくい傾向にありますが、Web広告はターゲットを絞って配信できるため、質の高いユーザーへのアプローチが可能です。
【用語パート3】Web広告の効果指標
Web広告は、新聞やテレビCMなどの広告とは異なり「どれほどの広告効果があったか」を判断することが可能です。
ここからはWeb広告の効果指標に関する用語を紹介します。
インプレッション
広告が表示された回数のこと。
略語でimpと表記されることもあります。
CTR(Click Through Rate)
広告のクリック率のこと。
表示された広告の回数に対し、どれだけクリックされたかを指します。
「CTR=クリック数÷表示回数×100」で算出されます。
CPC(Cost Per Click)
1クリックあたりの単価、つまりクリック単価のこと。
「CPC=広告費÷クリック回数」で算出されます。
CPM(Cost Per Mille)
広告が1,000回表示されるごとにかかった費用のこと。
Web広告では、1,000回単位で費用が発生する課金方式「インプレッション課金」があります。
計算式は以下のとおりです。
「CPM=広告掲載にかかるコスト÷広告表示回数×1,000」
CPA(Cost Per Action)
最終的なアクション(商品購入、お問い合わせ、サービスの申し込みなど)を1件獲得するのにかかった費用のこと。
費用対効果を把握する際に使用し、効果指標のなかでも特に重要視されています。
計算式は以下のとおりです。
「CPA=広告費用÷コンバージョン数」
CPI(Cost Per Install)
広告を通じて、App StoreやGoogle Playストアからアプリのインストール1件を発生させるのにかかった費用のこと。
「CPI=広告費÷インストール数」で算出されます。
CPF(Cost Per Fan)
ファンやフォロワー1件を獲得するためにかかった費用のこと。
Twitterでは「Cost Per Follow」、LINEでは「Cost Per Friend」と呼ばれ、SNS媒体によって呼び方が異なります。
計算式の例は、以下のとおりです。
「CPF=発生した広告コスト÷新規フォロワー数(ファン数)」
CPV(Cost Per View)
広告を1回視聴してもらうのにかかった費用のこと。
Web上の動画広告で使用されます。計算式は、以下のとおりです。
「CPV=広告に支払ったコスト÷動画広告の再生数」
CVR(Conversion Rate)
Webサイトへ流入したユーザーのうち、どれだけの人がコンバージョンにつながったのかを表す指標。
コンバージョン率とも呼ばれます。
広告配信が本当に成果に結びついているかを判断するために重要な指標です。
計算式は、以下のとおりです。(ページビューに対するコンバージョン率を求める場合)
「CVR=コンバージョン数÷WebサイトへのPV(ページビュー)数×100」
エンゲージメント
配信する商品やサービスに関する情報に対して、ユーザーがどれだけ興味を持ったかを示す指標。
特にSNS広告で使用される指標で、いいねやコメント、シェアといったアクションのことを指します。
CPE(Cost Per Engagement)
1エンゲージメントを獲得するのにかかる費用のこと。
「CPE=広告費÷エンゲージメント数」で算出されます。
リーチ
配信された広告を実際に見たユーザーの数のこと。
広告の表示回数である「インプレッション」とは意味が異なります。
ROI(Return On Investment)
広告費に対して何%の利益が得られたかを計る指標で、投資収益率と呼ばれています。
「RPI=広告経由の利益÷広告費×100」で算出します。
ROAS(Return On Advertising Spend)
広告の効果を測る指標のことで、費用対効果とも呼ばれます。
「ROAS=売上÷広告費×100」で算出します。
【用語パート4】アクセス解析
アクセス解析に関する用語は、主にGoogle アナリティクスを利用する際によく目にします。
ここでは、アクセス解析をする上で欠かせない用語を解説します。
PV(Page View)
Webサイトを訪問し、ページが表示された回数のこと。
一人のユーザーが複数のページを閲覧すると、その分PV数が増えます。
例えば、Webサイトにアクセスしたユーザーが「ページを更新する」「戻るボタンでページへ戻る」などの場合もページごとにカウントされます。
UU(Unique User)
特定の期間内にWebサイトに訪問した人のこと。
UU数はPV数と違って重複のない値であるため、一人が何度も同じWebサイトに訪問した場合でも、UUは1と数えます。
セッション
Webサイトの訪問数のこと。
訪問から離脱までを1セッションと数えるので、一人のユーザーが1日に訪問から離脱を3回繰り返した場合は、3セッションです。
具体的には、トップページからページA 、ページBを閲覧し離脱した場合、1セッションとしてカウントされます。
ちなみに、混同しやすいPVに当てはめると、この場合は3PVとカウントします。PVは、ページビューですから、あくまでも閲覧したページが基準です。
なお、セッションのカウントは、30分間操作が行われなかった場合に終了します。
例えば、トップページからページAを閲覧し、30分間放置してしまうと、次に閲覧したページBからはセッション2としてカウントされる仕組みです。
混同しやすいセッションとPVのカウントを理解するだけでも、大きな一歩です!
直帰率
Webサイトを訪問したユーザーが、最初の1ページだけ見て離脱してしまう割合のこと。
直帰率の計算式は、以下のとおりです。
「直帰率=直帰数÷セッション数×100」
直帰率が高いと、有益な情報を提供できていない可能性があると判断でき、改善が必要になるケースもあります。
しかし厳密に言えば、直帰率が高くても、ある日のページ滞在時間が確保されており、結果的に平均ページ滞在時間が長くなる傾向もあります。
この場合、一概に「直帰率が高い=品質が低下しているページ」と判断することはできません。
直帰率のみでWebページの品質を判断するのではなく、平均ページ滞在時間なども考慮する必要があります。
離脱率
Webサイトを訪問したユーザーが、特定のページから離脱してしまう割合のことです。
どの時点で離脱したのかを分析する際に有効な数値で、サイト改善に役立ちます。
計算式は、以下のとおりです。
「離脱率=計測(対象)ページの離脱数÷計測(対象)ページのPV数×100」
例えば、以下のセッションにおいて、ページ1を対象に離脱率を計算すると、
- セッション1:ページ1→ページ2→離脱
- セッション2:ページ2→ページ1→離脱
- セッション3:ページ1→離脱
ページ1で離脱したのは、2件、ページ1のPV数は3なので「2÷3×100=67%」が離脱率となります。
回遊率
サイトを訪問した人(セッションした人)が、何ページ閲覧したかがわかる指標のこと。
回遊率が高いほど、ユーザーが1回の訪問で複数のページを見ていることになります。
「回遊率=ページビュー数÷セッション数」で算出されます。
滞在時間
Webサイトに訪問してきたユーザーがサイト内に滞在している時間。
あくまでどれだけコンバージョンにつながるかが重要ですので、滞在時間が長いほうがよい・短い方がよい、とは一概に言えません。
なお、滞在時間の算出方法は、以下のとおりです。
「ページの閲覧開始時刻ー遷移先ページの閲覧開始時刻」
例:
Aページを閲覧した時刻が20:00で、Bページを閲覧した時刻が20:10の場合、その差分である10分がAページの滞在時間です。
ただし、Aページを閲覧した時刻が20:00で、離脱した時刻が20:10の場合、本来なら滞在時間が10分と算出できますが、Google アナリティクスでは、最後に閲覧したページはカウントされないため注意が必要です。
本来なら滞在時間が10分でも、この場合は0分とカウントされます。
CTA(Call To Action)
「行動喚起」と訳され、Web上のユーザーに行動を喚起させるためのテキストや画像のことを言います。
例えば「資料を請求する」や「問い合わせる」といったボタンがCTAにあたります。
コンバージョンまでの導線をスムーズにし、できるだけ多くの人をコンバージョンへ促すためには、CTAに工夫が欠かせません。
【用語パート5】Webページ改善
最後に、Webページの改善に関わる用語を紹介します。
LPO(Landing Page Optimization)
「ランディングページ最適化」と言われ、ユーザーが最初に訪問するランディングページを最適化し、コンバージョン率を高める手法です。
ランディングページはWebサイトの第一印象を左右するため、見た目やデザイン、使いやすさなどの観点から最適化することが重要です。
EFO(Entry Form Optimization)
「入力フォーム最適化」と言われ、最終的なコンバージョンに導くための入力フォームを最適化する手法です。
ユーザーが短時間で正確に入力を行えるよう、入力フォームをよりわかりやすく・操作しやすくなるように改善します。
用語だけではNG!実践力が求められるWeb広告運用
ここまでWeb広告運用の用語を解説しましたが、ただ用語を理解するだけでは意味がありません!
なぜなら、Web広告業界で活躍するには「実務力」が求められるからです。
実際にWebマーケティング業界は、知識ではなく「どれだけ成果が出せるか」という実績が重視されます。
つまり、用語をただ覚えて使えるだけでなく、「広告配信を通して売り上げアップに貢献できるか」が重要だということです。
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