インターネットやスマートフォンの発達により、Web上での物の売り買いが活発になりました。
こういった動きに伴い、Webマーケティングに力を入れる企業やWebマーケティング職に就職する人が増加しています。
しかし、以下のような疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。
「Webマーケティングは将来性があるの?」
「Webマーケターの仕事がなくなる可能性はある?」
そこで本記事では、Webマーケティングの将来性について、さまざまなデータを用いながら解説します。
さらに、Webマーケターとして需要の高い人材となるためのスキルや、将来性のあるキャリアプランも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
結論:Webマーケティングは将来性のある業界!その理由とは?
結論から言うと、Webマーケティング業界はほかの業界に比べて、市場調査やデータなどからも一定の将来性が見込めます。
ここではWebマーケティング業界の将来性について、4つのデータを用いて解説します。
インターネット広告費の総額が年々増加している
近年、インターネット広告費の総額が年々増加しています。
出典元:2019年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析|電通
上の図は、インターネット広告媒体費総額の推移を示したものです。
インターネット広告費は2015〜2019年にかけて着々と増加しており、4年間で約180%も成長しています。
また、その後もインターネット広告の拡大が続くと予測していて、2020年には総額で1兆8,459億円(前年比111.0%)になると見越しています。
2019年にはインターネット広告費がテレビ広告を追い越した
インターネット広告は、数ある広告媒体のなかでも著しく成長をしています。
出典元:2019 年 日本の広告費|電通
上の画像は、2018〜2020年における日本の広告費と構成比を媒体別で示したものです。
2019年の広告構成比に注目してください。
インターネット広告費の全体構成比(30.3%)が、これまで広告の中心であったマスコミ四媒体のテレビ広告費(26.8%)を追い抜き、最も高い値となりました!
これは、広告業界のなかでも大きな変化だと言えるでしょう。
また、マスコミ四媒体とプロモーションメディアの広告費は低下傾向であるのに対し、インターネット広告だけは急速に拡大しています。
これらの要因としては、新型コロナウイルス感染症の流行によりリモート化・デジタル化の動きが高まったことが考えられます。
このように、ほかの広告媒体と比べて圧倒的に成長しているのがインターネット広告です。
動画広告も今後さらに需要拡大が予想される
インターネット広告には、検索連動型広告やディスプレイ広告、SNS広告などさまざまありますが、なかでも動画広告は急速に伸びています。
出典元:2020年国内動画広告の市場調査|株式会社サイバーエージェント
上の図は、2019年の動画広告費と2020〜2024年の動画広告費の予測を示したものです。
この調査によると、2024年には動画広告費が6,856億円に達すると予測されており、6年で約3倍の成長が見込まれています。
動画広告の急速な拡大の背景として、近年幅広い世代で動画コンテンツの視聴時間が増加したことが挙げられます。
動画広告は今後もさらに拡大する見通しです。
電子商取引数が急速に伸びている
インターネット上での取引数は年々増加しています。
上の画像は、日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模の推移を示したものです。
2019年には、電子商取引が19.4兆円(前年18.0兆円、前年比7.65%増)に到達しています。
つまり、2010年からの9年間で市場規模が約2.3倍になったということ。
この流れからすると、今後も引き続き商取引の電子化が進展するだろうと考えられます。
以上4つのデータより、著しく成長を続けているWebマーケティング業界は、将来性のある業界だということが理解できるでしょう。
今後Webマーケターの仕事がなくなる可能性はあるのか?
「AI・人工知能によって無くなる仕事がある」と言われているなかで、将来的にWebマーケターの仕事がなくなる可能性を心配している人もいるのでは?
ここでは、マーケティング業界におけるAIなどの影響について説明します。
AIによって一部自動化される業務もある
Webマーケティングの業界では、一部AIによって自動化される業務があると言われています。
実際に現在でも、Webマーケティングの業務が少しだけ自動化され始めているんです。
例えば、Web広告の入札作業。
Googleにはキーワード単価を自動で調整する自動入札機能が存在し、予算を設定するだけで広告の表示数などを自動で調節してくれるようになりました。
そして、AIは今後さらにWeb広告の入札について自ら学んでいくことが予想されるため、人間より精度を上げていくことも十分考えられます。
ほかにも、アクセスデータ解析や分析作業などは、今後AIが代替するようになるかもしれません。
このように、人間が担っていたWebマーケティング業務の一部は、AIによって進められると予想されています。
マーケティングスキルはAIに代替できない
一部AIが代替できる業務はあるものの、Webマーケティングのスキルそのものは代替不可能です。
例えば、Webマーケティング施策を検討する際に、論理的に考えてPDCAを回したり、何かを1から企画することもありますが、AIはこういった業務に対応できません。
ほかにも、SEO対策。
SEOでは、ターゲットの潜在的な悩みやニーズを探った上で、そのニーズに合わせてキーワードを選定しコンテンツ・記事を作成します。
これらは人間の心理に基づいたことであり、AIには代替できません。
この点からすると、Webマーケターはユーザーのニーズや戦略を考えることこそが腕の見せ所です。
今後は定型業務はAIに任せ、自発的に物事を考えたり、創造性や知性を使ったりする業務を人間が務めるようになるでしょう。
このようにWebマーケティングのスキルは、AIには変えられない重要なスキルです。
Webマーケティングは稼げるのか?マーケターの収入
Webマーケティングを仕事にするにあたって、誰しもが気になるのは「収入」でしょう。
ここでは、Webマーケティング職の平均年収と、業務委託の案件相場を紹介します。
平均年収
dodaのデータによると、Webマーケティング・Web広告業界の平均年収は、421万円(2021年11月現在)とされています。
性別・年代別での年収は以下の通りです。
男性 | 女性 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代〜 |
457万円 | 379万円 | 374万円 | 468万円 | 554万円 | 536万円 |
参考:平均年収ランキング(業種別の平均年収/生涯賃金)【最新版】|doda
Webマーケティング業界の年収は、一般的な年収よりもやや高めです。
またWebマーケティング系の会社は、キャリアや実績に応じて給料が上がるシステムが整った会社が多いので、キャリアアップしていくなかで、さらに高みを目指せます。
Webマーケティング案件の相場
Webマーケティングの案件には、フリーランスや副業向けの業務も数多く揃っています。
一口にWebマーケティングの業務といっても、種類・ジャンルはさまざま。
仕事の種類とジャンル別の案件相場は、以下の通りです。
仕事 | 収入相場 |
SEOライティング | 文字単価1円〜 |
ディレクター | 5万円〜 |
広告運用 | 5万円〜 |
ブログ運営代行 | 10〜50万円以上 |
SNS運用代行 | 3万円〜 |
参考:ランサーズ
上記はあくまで一例であり、ほかにもさまざまな案件があります。
具体的にどういった案件があるか知りたい人は、ランサーズなどのクラウドソーシングを参照するとよいでしょう。
将来性の高いWebマーケティングのスキル
一部AIに代替されるような業務もあるなかで、どういったWebマーケティングスキルは将来性が高いと言えるのでしょうか?
ここでは、Webマーケターとして身につけておきたい将来性のあるスキルを紹介します。
動画広告の専門スキル
近年需要が高まっている動画広告を扱うスキルは、あって損しないスキルです。
動画広告は映像や音声を使って短時間で訴求でき、 ほかの広告に比べてクリック率が高いのがメリット。
そのため、多くの会社が自社商品の宣伝やブランド認知度アップのために、YouTubeやTikTokなどの動画を活用しようと試みています。
しかし、動画広告の作成や配信は時間と手間がかかるもの。
だからこそ、Webマーケターなどのプロに委託したいと考える企業も多いのです。
動画市場は今後もさらに成長していき、利用するユーザーも増えると予測できるので、動画広告のスキルを持っておけばWebマーケターとしての将来性も高まるでしょう。
SNSマーケティングスキル
SNSマーケティングは、近年注目されている施策の1つです!
SNSは10〜20代の若者はもちろん、40〜50代の人まで幅広く活用しているため、SNSを通じたマーケティングの効果が期待されています。
SNSマーケティングは、ただ商品をPRして購入を促す手法だけではありません。
定期的な情報配信をすることで自社のブランディングをしたり、ユーザーとコミュニケーションをとったりと、さまざまなスタイルのマーケティングが可能です。
とはいえ、ただやみくもに情報発信をしたり、ユーザーと会話したりするだけでは効果は発揮されません。
どのような目的でアカウントを運用するのか、SNS内の広告やキャンペーンなどをどう活用するかなど、ターゲット層を分析しながら戦略を練る必要があります。
SNSマーケティングの知識とスキルがあるマーケターは、今後特に重宝されるでしょう。
マーケティングの戦略設計ができるスキル
マーケティングの戦略設計ができる能力は、多くの企業から必要とされています。
戦略設計とは、クライアントの潜在的な課題を発見し、解決のための適切な施策を検討すること。
実際に「Webマーケティングを独自で始めてみたものの、成果が全く上がらない」と悩んでいる企業も少なくありません。
そういった企業をサポートできるのが、戦略設計・実行できるWebマーケターです。
クライアントに合った施策を提供する必要があるため、SEOやWeb広告、SNSマーケティングなどあらゆる手法に精通している必要があるでしょう。
また、戦略設計のスキルがあれば、チームを動かすリーダーやディレクター、CMOとしてマーケティングの総責任者マネージャーになることも可能です。
このようにマーケティングの戦略設計スキルは、キャリアを広げる上でも重要だと言えます。
BtoBマーケティング
BtoBマーケティング(企業が企業に向けて製品やサービスを提供するビジネスモデル)に関する知識・スキルも将来性があります。
BtoBマーケティングは、消費者をターゲットにしたBtoCマーケティングとは手法が異なります。
意思決定者が複数人存在するBtoBは、商品を購入するかどうかの検討段階から、実際の購買までの期間が長いのが特徴。
そのため、ターゲットの購買プロセスを分解し、上手く購買行動を促す必要があります。
実際のところ、こういったBtoBの知識やスキルを持っているマーケターが少ないのが特徴です。
BtoBマーケティングの知識を持っていれば、将来的にも重宝されるでしょう。
需要の高いWebマーケターになるためのキャリアプラン
将来的に需要の高いWebマーケターになるために、おすすめのキャリアプランを4つご提案します。
自分がどういったキャリアパスを歩みたいか、考えながら読み進めてください。
経営層・マネジメント担当を目指す
会社の経営層や、チームのマネジメント担当を目指してキャリアを歩むのも1つです。
マネジメントを任されるためには、高度なWebマーケティングのスキル・知識はもちろん、全体を指揮するためのマネジメント力や経営視点が必要です。
マーケティングスキルとマネジメントスキルの両方を持ち合わせていれば、高収入を目指せることはもちろん、あらゆる企業から求められる人材となれるでしょう。
フリーランスとして独立する
フリーランスとして独立を目指すというキャリアプランもあります。
最近は、企業がフリーランス向けにWebマーケティング業務を外注するケースも多々あるので、フリーランスWebマーケターにとって追い風です。
実際に、フリーランスWebマーケターとして独立した人は数多く存在します。
また、スキルや実績が豊富であれば、会社員の収入をはるかに上回る金額を稼ぐことも可能です。
将来的には会社に属さず個人で稼ぎたい人や自由な働き方を実現したい人は、フリーランスを目指してみるのもよいでしょう。
事業会社に転職
Webマーケターとして事業会社に転職するキャリアもあります。
Webマーケターにとって初めての勤め先として選ばれやすい広告代理店は、あらゆるクライアントの広告運用に関わるなかで幅広い知識を学べるのがメリット。
しかし、業界的にもハードワークであり、クライアントごとの事業全体が把握しにくいという特徴もあります。
一方の事業会社であれば、自社の商品やサービスのマーケティングを行うため、集客から売り上げまでの事業全体像を把握でき、1社に対して徹底した施策を練ることが可能です。
事業会社でのキャリアを通して事業全体を把握できるようになると、ビジネス全体にも応用できます。
起業や副業などほかのビジネスへのヒントを得られるので、幅広い視野を求めて事業会社へ転職するのも1つの手です。
本業と副業で2つ以上の収入源を持つ
Webマーケターであれば、本業と副業で両方の収入源を持つのもよいでしょう。
実際に仕事の休日を活用して副業を行い、スキルと収入を伸ばしているWebマーケターは数多く存在します。
「独立する自信はないけど、自分で稼いでみたい」という方には、特におすすめです。
このやり方であれば、本業で給料を受け取りながらWebマーケティングの実務を学び、本業で学んだスキルを駆使して副業で稼ぐことができます。
「できるだけリスクを少なくして収入を伸ばしたい」という方におすすめのキャリアパスです。
Webマーケターに必要な知識と実務力が身につくマーケティングスクール「デジプロ」
「デジプロ」は、Web広告に特化した超実践的なWebマーケティングスクールです。
これから長くWebマーケターとして働く上で必要な知識を身につけることができ、さらに実際に手を動かしてWeb広告運用を体験可能。
ここでは、そんなデジプロの特徴を紹介していきます。
Web広告の現場で使われるプロダクトを全て網羅
デジプロでは、Web広告運用で使用する広告プロダクトを完全に網羅。
以下のような広告スキルを学ぶことができます。
- リスティング広告
- Google 広告
- Yahoo!広告
- Instagram広告
- Twitter広告
- ディスプレイ広告 など
講座では、基礎知識だけでなく実際の広告運用まで体験するため、実務フローに基づいた専門的スキルを習得可能。
各広告プロダクトの特徴や出稿方法を理解できるので、副業でさまざまな広告タイプの運用をするときにも役立ちます。
デジプロにてあらゆるWeb広告を習得しておけば、幅広い広告媒体のなかから適切な施策を検討できるでしょう。
業界トップクラスの現役マーケターが指導
デジプロの講師陣は、教育専門の研修を受けた、現役のマーケターで構成されています。
GMOグループで年間運用費20億円を誇る実績者や、サイバーエージェントにてMVPを複数回受賞したコンサルタントなど、実績はトップクラス。
このような実績あるマーケターが、生徒一人ひとりにパーソナルトレーナーとして寄り添い、継続的に学習できるように進捗サポートします。
完全未経験からの受講生に対しても、分かりやすく1から説明し、ささいなつまずきでも丁寧に対応。
回数無制限のチャットサポートもあるので、学習をスムーズに進められます。
手厚い転職サポートを提供
2021年7月28日、デジプロはマーケティング職種に特化した転職支援で豊富な実績を誇る転職エージェント「マスメディアン」と業務提携しました。
エージェントと連携することで生まれた幅広いネットワークを用いて、受講生や卒業生に手厚い転職支援サービスを提供しています。
未経験からWeb広告業務の受注を考えている人は、いきなり案件に挑戦するのではなく、まずWeb広告業界に転職してから独立を目指すのもおすすめ。
応募書類の添削や面接対策、求人紹介などを行っているので、ぜひこちらも活用してみてください。
11拠点で通学授業にも対応!(順次拡大中)
「オンラインではなく、講師から直接教わりたい」「一緒に学ぶ仲間が欲しい」といった要望に応え、対面ならではの良さを活かした学びの場を提供中。
今では全国11ヵ所、渋谷・大阪・福岡・千葉・神戸・大宮・横浜・広島・名古屋・北海道・仙台に拠点を構え、受講生のサポートを実施しています。
対面でプロマーケターの講義を受けられるので、その場で疑問点の解消ができ、実務に落とし込みやすくなるでしょう。
お住まいの近くに校舎がある場合には、ぜひ対面での学習も検討してみてください。
スクール卒業後も継続したサポート
「受講後も継続して相談したい」「卒業後に聞きたいことが出てきたけどどうしよう……」といった不安を解消すべく、卒業後のサポートプランも用意しています。
卒業後であっても分からないことを質問できたり、転職支援を受けられたりと、さまざまなサポートを受けることが可能です。