多くの人がインターネットを使用するようになった昨今、Webサイト・サービスを活用したWebマーケティング施策の重要性が高まっています。
このような状況にあたって「Webマーケティングの手法を1から勉強したい」と考えている人も多いのではないでしょうか?
しかし、Webマーケティングの手法は、細かく分けると実は数えきれないほどの種類が存在します。
そのため「Webマーケティング学ぶにあたり、何から学べばよいか分からない」「学ぶべき手法は何だろう?」と悩んでいる方も多いはず。
そこで本記事では、Webマーケティングで重要な3つの分野に分けて、基本的な手法を計9つ紹介します。
Webマーケティングでは、自社の特徴や課題に合わせて手法を選ぶことが大切です。
本記事を通してどういった手法があるのかを確かめながら、自社に適切な手段を検討してみてください。
目次
Webマーケティングとは
Webマーケティングとは、Web上で商品やサービスを販売する活動のことを言います。
ネット上にターゲットとなる顧客を集客し、最終的な目標(=コンバージョン)である自社商品・サービスの購入や問い合わせなどへ促します。
近年はスマートフォンやインターネットの急速な普及により、Web上での購買活動が活発です。
そのため、Web上で商品の魅力をアピールし集客することは、売り上げ向上につながる有効な手段として期待されています。
さらにWebマーケティングは、どれだけ物が売れたかという成果が数値で判断しやすく、現状把握・改善がしやすいというメリットからも注目されています。
【初心者向け】Webマーケティングとは?集客・接客・再来訪施策を分かりやすく解説Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い
Webマーケティングとデジタルマーケティングを混同している人も多いのではないでしょうか?
2つの大きな違いは、対応している領域です。
Webマーケティングは、SEOやメルマガ、Web広告、SNSなどWebサイトを中心としたマーケティング活動を指します。
一方のデジタルマーケティングでは、Webサイトだけでなく、ビッグデータやIoTなどほかの媒体も含んでいます。
例えば、以下のような製品やサービスを活用するのがデジタルマーケティング領域です。
- アプリ
- ビッグデータ
- VR
- AI
- IoT
- フィンテック
- CRM など
このようにWebマーケティングとデジタルマーケティングは、対応する領域に違いがあり、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部となっています。
Webマーケティングで重視される3つのフェーズ
Webマーケティングは「集客(サイトへの流入増加)×接客(サイト内の収益性の向上)×再来訪(リピート率向上)」の3要素によって最大化されます。
ここでは、Webマーケティングで重要な「集客・接客・再来訪」のそれぞれのフェーズの特徴を解説します。
集客施策
初めに力を入れるべき施策が、Webサイトにユーザーを集めるための「集客施策」です。
Webサイトに顧客を呼び寄せるために、どのような手法を使い、どのような文章やデザインを用いて集客するかを検討します。
集客施策はさまざまな種類があり、下記が一例です。
- SEO
- リスティング広告
- リターゲティング広告
- アドネットワーク広告
- アフィリエイト広告
- SNS
- メルマガ など
集客施策はそれぞれの手法にメリットとデメリットが存在し、活用する前に特徴を理解することが大切です。
商品のターゲット層や自社の強み、競合の様子などをリサーチした上で、適切な集客の手法を見極める必要があります。
接客施策
続いては、ユーザーに特定のアクションを促すための「接客施策」です。
特定のアクションとは、商品の購入や問い合わせ、サービスへの申し込み、会員登録など、各企業の最終的な目的を指します。
実際のところ、ただWebサイトへの集客をしただけでは、最終的なアクションにつながりません。
集客施策に加えて接客施策まで行うことで、やっとコンバージョンへとつながります。
接客施策の例としては、サイトの見た目を改善する、商品購入までの導線を明確にする、などが当たります。
これら接客施策は、直帰率や離脱率、コンバージョン率を分析しながら、より効果的なサイトへ改善することが大切です。
再来訪施策
忘れてはならないのが、リピーターを獲得するための「再来訪施策」です。
一度サイトを訪れたことのあるユーザーは、興味関心が高いため、新規顧客を獲得するよりもコストがかからないと言われています。
そのため、再来訪施策をきちんと練っておけば、効率よく売り上げを伸ばすことが可能です。
再来訪施策には、以下のような手法が当てはまります。
- Lステップ
- リターゲティング広告
- ダイレクトメール
- バナー広告
あらゆる方法で再度Webサイトを訪れてもらうきっかけを作り、リピーター獲得へとつなげていきます。
各フェーズにおけるWebマーケティング手法一覧
上記で説明した「集客・接客・再来訪」の各フェーズのマーケティング手法について、それぞれの目的や特徴などを解説します。
集客施策の手法
初めに、集客施策を3つ取り上げて説明します。
集客施策で最も一般的な手法が、Web広告運用です。
Web広告は、あらゆる手法のなかでも近年急成長している分野で、Webマーケティングの効果が期待されています。
一口にWeb広告といっても種類は多く存在し、それぞれの広告の強みや特徴を理解した上で、自社に合った適切な広告プロダクトを選ぶ必要があります。
Web広告の一例は、以下の通りです。
リスティング広告 | ユーザーが検索したワードに連動して検索エンジン(GoogleやYahoo!など)に表示される広告 |
ディスプレイ広告 | Webサイトやアプリなどの上部や文章の間に用意された広告枠に、画像や動画で表示させる広告 |
アフィリエイト広告 | アフィリエイターが所有するWebサイトやSNSに掲載してもらう広告 |
動画広告 | 動画を使用した広告全般 |
音声広告 | 音声メディアや音声プラットフォームに掲載する音声だけの広告 |
SNS広告 | TwitterやInstagramなどのSNSに掲載する広告 |
純広告 | あらかじめ広告掲載枠を買い、掲載期間によって費用が決まる広告 |
Web広告のメリットは、効果の即効性があることです。
費用はかかるものの、費用をかければすぐにユーザーの画面に表示でき、そこからうまく導線を作ることでWebサイトへの流入数を大幅に増やすことができます。
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジンに上位表示させることで、ターゲットとなるユーザーを集客する方法です。
SEOでは、検索結果で上位に上がれば上がるほどクリック数が高まり、それだけコンバージョンにつながる可能性が高まります。
しかし、ただよい記事を投下すれば検索エンジンで上位表示されるわけではありません。
ターゲットが検索しそうなキーワードの選定や検索意図の把握、競合サイトのリサーチなど徹底した事前準備が必要です。
そのためSEOは、Web広告のように即効性がなく、時間と手間がかかることが難点でしょう。
しかし、一度検索で上位に表示させることができれば、その後は中長期的に安定した流入を見込めるのが魅力です。
近年、SNSを通じたショッピングも当たり前となっている点から、SNS運用をして集客する方法も有効的な手段です。
SNS上で広告や商品紹介を掲載したり、顧客と直接コミュニケーションをとったりすることで、自社としてのブランディングにつなげられます。
SNSを運用する際には、 InstagramやTwitterなど各種SNSによって特性や利用者層が異なるので、ターゲットや商品に合った媒体を選ぶことが大切です。
また、SNSで効果を出すには定期的な発信が求められるため、日々更新・改善を繰り返す必要があります。
接客施策の手法
続いて接客施策の手法を4つご紹介します。
LPO(Landing Page Optimization)とは、ユーザーが最初に訪れるページ(LP)を最適化することを指します。
LPが魅力的であればユーザーは「先のページに進みたい」と感じ、コンバージョンにつながる確率が高まります。
LPOの最大の目的は「ページの離脱率」を減らすこと。
ユーザーを商品購入やお問い合わせなどのページまで促し、最後まで読み進めてもらう工夫をする必要があります。
具体的には、下記のような項目をチェックし、よりよいLPに仕上げます。
- ファーストビューで主張したいことが明確か
- 商品やサービスの強み・ベネフィットが訴求されているか
- スマホからでも見やすい・読みやすいか
- コンバージョンまでの導線があるか
- 不自然なアピールをしていないか(商品購入を促しすぎていないか) など
LPOでは日々仮説・検証を繰り返し、PDCAを回すことが大切です。
EFO(Entry Form Optimization)とは、購入や問い合わせ、資料請求などを行う入力フォームを最適化することです。
実際に、コンバージョンにつながる最終的なフォームが複雑だったり、ユーザーの入力数が多かったりすると、せっかく訪れたターゲットも途中で離脱してしまいます。
少しでもストレスを与えてしまうとユーザーは離脱するので、できるだけ分かりやすく・手間のかからない形でフォームを作成する必要があります。
実際に使用する顧客の視点に立ち、使い心地を確かめながら入力フォームを改善することが重要です。
近年、動画を活用した接客が当たり前となりつつあります。
YouTubeやTikTokなどのSNSはもちろん、Webサイトのなかに動画を埋め込み、最終的なコンバージョンに促すケースも多々あります。
動画配信のメリットは、臨場感を持って商品・サービスの魅力を伝えられること、また商品を購入した未来像であるベネフィットが伝わりやすいことです。
動画ならではの効果を活かし、動画で紹介した商品やサービスをうまく紐付けスムーズな購入動線を作ることが求められます。
サイトに訪れたユーザーと簡単なコミュニケーションを取る手段として、Web接客ツールの活用も有効です。
Web接客ツールとは、WebページやLPに訪問した個人に対して「質問はありませんか?」とチャットで聞いたり、ユーザーの状況に合った情報を提供したりするツールです。
このツールを活用すれば、最終的なアクションに迷うユーザーへ販売を促したり、購入前の疑問を解消したりできます。
Web接客ツールは、対面での営業と同じように、お客様一人ひとりに適したやりとりや提案ができるよう導入され始めたツールです。
このツールをうまく使うことで、提案力や営業効率が改善され、最終的なコンバージョン率の向上が期待できます。
再来訪施策の手法
最後に、再来訪施策の手法を2つご紹介します。
メールマーケティングは、メールアドレスを取得した顧客に対してメールを配信するマーケティング手法です。
商品購入や問い合わせを通してメールアドレスを登録してくれた既存顧客に対し、適した内容や拝読してもらえそうな時間帯を狙ってメールを配信します。
メルマガは、顧客の購入履歴に合わせて適切な情報や案内を配信できるため、リピートにつながる可能性も大きくなります。
また、商品の最新情報やセール情報などを限定で送り、購買意欲を掻き立てることも可能です。
メールマーケティングの注意点は、メール自体を見ずに削除してしまう人がいる点と、配信には時間や手間がかかる点。
そのため、メルマガでうまく効果を出すには、メールを開いてもらえるような工夫やより魅力的な内容を準備する工夫も必要でしょう。
リターゲティング広告とは、過去に訪れたサイトや商品購入ページを繰り返し表示させる広告のこと。
ユーザーがほかのサイトを閲覧している最中に、ふと過去に見た商品・サービスを表示させることで、購買意欲を刺激します。
リターゲティング広告は商品に関心のある人へピンポイントに広告を流せるため、成約率の向上が期待できるでしょう。
しかし、何度も同じ広告をしつこく配信するとユーザーに嫌がられてしまうので、配信の頻度やタイミングを見極めて掲載することが求められます。
未経験からWebマーケティングを学ぶなら集客施策からスタート
Webマーケティングにおいて最初の重要なステップは、Webサイトに人を呼び込む「集客」です。
集客ができないとそもそも商品が売れるきっかけが生まれませんし、顧客の特徴や傾向などのデータを掴むこともできません。
そのため、未経験からWebマーケティングを学ぶ際には、初めに「集客施策」の手法を学ぶことをおすすめします。
Web上での集客施策のメリットは、低コストで始められ、施策の効果検証が測りやすい点です。
さまざまな手法を学びながら実践を繰り返すことで、集客施策の知識と実践スキルを習得できるでしょう。
また、集客施策の手法のなかでも特にWeb広告は、近年右肩上がりで成長している分野で、今後さらに需要が増すだろうと言われています。
Web広告を扱える人材は企業から重宝されるので、どのマーケティング手法から学ぶべきか迷っている方はWeb広告スキルの習得を検討してみてください。
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