インターネットやスマートフォンの急速な普及により、Web上で商品を認知させる・集客をするなど「Webマーケティング」に注力する会社が増えてきました。
こういった流れのなか、Webマーケティングに精通した人材の需要が高まっています。
さらに、リモートや在宅でできるWebマーケティングの業務も増加し、フリーランスが受注できる業務も多く存在しています。
このような状況のなか「フリーランスとしてWebマーケティングの業務を行いたい!」と考えている人もいるのではないでしょうか?
実際にWebマーケティングの業務は、フリーランスとして行うことも十分可能です。
そこで本記事では、フリーランスWebマーケターの仕事内容や年収相場、フリーランスとしてマーケティング業務を受注する方法について解説します。
ぜひこの記事を通して、Webマーケターとして独立するイメージを具体的にしてください。
目次
フリーランスWebマーケターの案件・仕事内容
フリーランスWebマーケターの業務は、大きく分けて6つに分けられます。
ここではそれぞれの業務内容について詳しく解説します。
SEO対策・ディレクション
Webマーケターのメイン業務になるのが、WebサイトのSEO対策・ディレクションです。
SEO対策を行うことで、検索流入が増え、Web集客を加速させることができます。
検索上位に表示されるWebサイト・Webページを制作するためには、最新のSEOを把握した上で、適切な対策を実行する必要があります。
SEOは簡単に上位表示させることは難しいため、Webマーケターのプロの知識や実践能力が必要不可欠。
Webマーケターは、大きく分けて以下2つのSEO対策を実施します。
- 内部対策(記事執筆、構造化マークアップ、内部リンクなど)
- 外部対策(被リンク)
まずは内部対策に注力し、ターゲットのためになる質のよいコンテンツを制作します。
そのなかで、SEOの外部対策も進め、検索エンジンから評価されるWebサイトにしていきます。
Web広告運用
Webマーケティングの業務のなかには、Web広告の運用もあります。
Web広告の運用は、有料のWeb広告を出稿して、企業のWebサイトやLPへの流入を増やす方法のこと。
有料広告を利用することで、SEOよりも早く・効率よく多くの顧客にアプローチでき、集客に繋げられるのがメリットです。
一口にWeb広告といっても、種類はさまざま。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- SNS広告
- 動画広告(YouTube) など
これらの広告のなかから、適切な手段を用いて広告運用をしていきます。
その際には、クライアント企業の特徴やターゲット、予算などを踏まえて、できるだけ費用対効果が高まるよう運用していくのがWebマーケターの腕の見せ所。
広告を出稿するキーワードやデザイン・コピーなども工夫しながら、広告出稿・検証・改善を繰り返すことが求められます。
SNS運用
企業の代わりにSNSを運用する業務も、Webマーケティングのなかで欠かせない業務です。
近年多くの人がSNSを利用しているので、SNSを活用したマーケティングの重要性が高まっています。
Webマーケターは、クライアント企業の特徴などを踏まえ、まずはSNS運用の目的と活用するSNS(Instagram、Twitterなど)を決定します。
そして、目的と活用する媒体が決定したら、目的達成のための具体的な指標(例:3ヵ月でフォロワー1,000人達成、1ヵ月で問い合わせ10件)を決めて運用を開始します。
SNS運用は頻繁に行う施策であるため、きちんと体制を整えた上で取り組む必要があるでしょう。
また、SNSは拡散性がありユーザーにアプローチしやすい手段であるものの、一歩間違えると炎上につながるリスクがあります。
こういったリスクも押さえつつ、毎日の継続した運用が肝心です。
コンサルティング
上記で紹介したようなSEO、SNS運用の施策をコンサルティングする業務もあります。
コンサルティングでは、クライアントの課題を解決するために、必要なWebマーケティング戦略を提案するのが主な業務です。
適切な戦略を提案するには、クライアントの課題や現状を正しく把握し、適切な改善点を見つけることが求められます。
そのため、Webマーケティングの横断的な知識とスキルが必要でしょう。
また最近では、SNSマーケティング、Web広告運用などの特定の分野に特化してコンサルを行う案件もあります。
コンテンツマーケティング
オウンドメディアの記事やSNSのコンテンツ、動画コンテンツ作成など、コンテンツマーケティングに関する業務もあります。
コンテンツマーケティングでは、企業コンテンツの企画だけでなく運用まで携わることがほとんど。
コンテンツを作成して、どう顧客を流入させるかまで検討するので、Web広告運用やSNS運用、SEOの知識も欠かせません。
良質なコンテンツを作成した上で、適切な方法で集客を行うことが求められます。
データ分析
データ分析は、Webサイトにアクセスする人々の行動データを分析する業務を指します。
データ分析ではGoogle アナリティクスなどの解析ツールを活用しながら、問題点や改善策を論理的に考える必要があるため、Webマーケターの専門性が必要です。
たとえば、以下のような項目を解析します。
- 検索エンジン経由での流入数
- SNSやメルマガ、Web広告経由での流入数
- ページの離脱率や滞在時間
- 商品の購入や問い合わせなどのコンバージョン率 など
これらを分析することで、より成果を出すためにはどう改善すべきかを考え、適切な対策をクライアントに提示します。
データ解析ツールを使いこなすスキルや、改善策を導き出すための分析力が不可欠です。
フリーランスWebマーケターに追い風!業界動向について
近年、Webマーケティングのフリーランスにとっては、追い風となる状況が続いています。
ここでは、Webマーケティング業界における近年の動向を紹介します。
Webマーケティング人材の需要が高い
近年、Webマーケティング人材の需要が高まっています。
その要因として、Web上での商品の売買が主流になったこと、インターネット広告に注力する企業が増えたことなどがあります。
これからさらにWebマーケティングは加速すると考えられるため、Webマーケティングに精通した人材も非常に重宝されるでしょう。
これらの動きもあり、実際の現場ではWebマーケティング人材の不足で悩まされています。
以下の画像は、マーケティング専門Webメディア「Agenda note」が101名の経営者・マーケティング責任者を対象に、マーケティング人材の充足について調査したものです。
出典:マーケティング組織の組織づくり・人材育成に関する調査|株式会社シンクロ
この結果からすると、リーダー人材と現場人材の両方において「やや足りていない」「足りていない」と答えた人が約8割を占めています。
さらに、Webマーケティング教育を担える人材においては、9割以上が「やや足りていない」「足りていない」と回答しています。
このことからも、Webマーケティングを専門にするフリーランス人材はあらゆる会社で必要とされていることが分かります。
外部委託する会社が増えている
最近では、社内にノウハウが少ないことや、社内でリソースが割けないことが原因で、Webマーケティング業務がなかなか進まないと悩んでいる企業も少なくありません。
そのような企業が検討するのが、Webマーケティングの業務をフリーランスに外注するという手段。
実際にWebマーケティングの業務を運用代行会社や広告代理店などに依頼する方法もありますが、会社だと大幅なコストがかかります。
しかし、フリーランスへの依頼であれば、企業に比べるとコストを抑えて外注できるのがメリット。
さらに、フリーランスは働き方にも柔軟性があるため、リモートでの打ち合わせや緊急会議などにも対応しやすいのが魅力です。
このようにフリーランスは、企業がWebマーケティング業務を依頼する上で非常に役立つ存在です。
リモート案件が増えている
Webマーケティング関連の案件は、リモート可能なものが多い傾向です。
というのも、Webマーケティングの業務はほぼすべてがパソコン1台で完結するからです。
そのため、フリーランスとして在宅で働きながら、企業のWebマーケティング業務に対応することも可能。
特にSNS運用・Web広告の運用代行やSEO対策は、全ての業務がリモートで完結する傾向があります。
会社によっては、週1回の出社や月1回の会議への出席が求められる場合もあるので、応募時に確認してみてください。
フリーランスWebマーケターの収入は?
ここでは、フリーランスWebマーケターの収入相場を紹介します。
案件の相場
Webマーケティング案件の単価相場は「月50〜70万円」と言われています。
実際に、ITフリーランスに特化した求人・案件検索サイトmodisで調べてみると、Webマーケティングの案件月額単価相場は754,700円でした(2021年11月時点)。
出典元:Webマーケティング フリーランスエンジニアの求人情報|modis
しかし、Webマーケティングの単価は、業務に費やす時間や関わる業務内容の専門性によって大きく異なります。
例えば、週2回程度の業務委託では、月10万円ほどの案件が多い傾向です。業務内容と収入のバランスを踏まえて、案件を選ぶ必要があります。
平均年収
月50〜70万円の収入と計算すると、Webマーケターの年収は「600〜840万円」となります。
会社員の平均給与は「433万円」ですので、一般的には高収入と言われる値です。
しかしフリーランスとなると、経費や税金などから差し引かれる金額もあるので、注意が必要です。
とはいえ、正社員Webマーケターの平均年収は「約540万円」ですので、年収は高いと言えるでしょう。
Webマーケティング案件の受注に必要なスキル
Webマーケティングは、企業の売上や戦略に直結するからこそ、専門的な知識やスキルが求められます。
ここでは、Webマーケティング案件を受注するために必要なスキルを紹介します。
Webマーケティングの知識・スキル
まず前提として、Webマーケティングに関する知識とスキルが必要になります。
企業の売上に直結するような業務を担当するため、それなりにハイレベルの知識とスキルが求められるでしょう。
また、Webマーケティング案件を受注するには、実務経験も重視されます。
Webマーケティング会社で◯年勤務したという実績や、広告運用で成果を出したという実績などがあると、企業側も安心して業務を依頼できます。
さらに、Webマーケティングの知識は日々アップデートされるため、継続して勉強を続けることも大切です。
新たな知識や情報に貪欲になり、自身を高めていくことが重要でしょう。
コミュニケーション力
Weマーケティング案件を受注する上で、コミュニケーション能力は欠かせないスキルです。
実際のところ、初めの頃はWebマーケティングの業務を簡単に受注できるわけではありません。
だからこそ、自らあらゆる企業に営業をしたり、プレゼンをしたりと、コミュニケーション能力が求められます。
クライアント企業が安心して業務を依頼できるよう、頻繁に近況報告をしたり、メールにはすぐ返信したりと、非対面のコミュニケーションも必要です。
また、Webマーケティング業務は、ほかの担当者との連携も必要であるため、行き違いのないコミュニケーションが重要。
このように、Webマーケティングの業務を滞りなく進めるには、日々のコミュニケーションが必要不可欠です。
丁寧、親切なコミュニケーションを心がけるだけでも、顧客からの信頼度が変わります。
コンサルティング力
Webマーケティングの業務全ては、企業が抱えるWebマーケティングの課題を解決するために行います。
そのため、クライアントの潜在的な課題を分析した上で適切な改善案やWebマーケティング戦略を提示する、コンサルティング力が必要です。
このコンサルティング能力は、実際にコンサルを請け負うときはもちろん、運用代行やSEOを担当する際にも必要になります。
代行するときも、クライアントの現状や予算、商品の強みなどを分析した上で、適切な改善策、企画の立案が求められます。
自己マネジメント能力
フリーランスで業務を進める場合は、全ての責任を自分だけで請け負う必要があります。
そのため、自分自身を正しく管理する「自己マネジメント能力」が必要です。
特に在宅などで作業をしていると、なかなか仕事に集中できないと悩む人も少なくありません。
そのため、主体的に仕事を段取りし、時間管理をしながら、確実に業務を進めていくことが大切になります。
このようにWebマーケティング業務は、ほとんどがリモート対応であるため、自分自身のモチベーション管理や100%の力を発揮できる環境作りなど、マネジメントが必要でしょう。
タスク管理
フリーランスWebマーケターは、タスク管理も重要です。
実際にWebマーケターは、1社のクライアントではなく、複数のクライアントから業務を受注する場合がほとんど。
各企業によって定められた締め切りなどが異なるため、それぞれを上手く管理する必要があります。
また、オウンドメディアのコンテンツ作成などを担う場合は、デザイナーやディレクターと連携をとりながら調整していくことも求められます。
このように、1つひとつのタスクに責任を持ちつつ、上手く管理する能力が必要です。
フリーランスWebマーケターを目指す方法3パターン
では実際に、フリーランスWebマーケターになるにはどのような方法があるのでしょうか?
ここからは、フリーランスとして独立するまでの道のりを3パターンに分けて解説します。
- パターン①:Webマーケティング会社に就職して経験を積む
- パターン②:独学で知識を身につけ、アピールできる実績を作る
- パターン③:Webマーケティングスクールで知識と実務力をつける
それでは1つずつ見ていきましょう!
パターン①:Webマーケティング会社に就職して経験を積む
1つ目は、Webマーケティング会社に就職して実務経験を積んでから、Webマーケターとして独立するという方法です。
求人サイトを見てみると、業界未経験からWebマーケターを募集している企業は多くあります。
そういった企業に入社して知識と実務経験を積み、それを武器にフリーランスの案件獲得につなげるのも1つの手です。
またWebマーケターの業務は、実務経験が求められるのも事実。
依頼する企業側としても、Webマーケティングについてただ詳しい人よりも、実際の会社で働いて実務経験のある人の方が、安心して業務を任せられるものです。
Webマーケターとして働いた経験があれば、大きな武器になります。
さらに、Webマーケターとして企業で働きながら、副業でブログ運営やSNS運用を行って成果を出せば、さらに強い武器になります。
フリーランスとしての独立を目指すのであれば、本業と並行して副業に挑戦するのがおすすめです。
パターン②:独学で知識を身につけ、アピールできる実績を作る
2つ目は、独学で知識を身につけてアピールできる実績を作り、独立を目指すという方法です。
今やWeb上にもさまざまな情報が載っていて、本や商材でも学ぶことができるので、独学でのスキル取得は不可能ではありません。
Webマーケティングの知識をインプットしたら、実績作りに取り組みましょう。
ブログ運営、SNS運用、Web広告配信などを自分で行い、実績を作ります。
例えば、「ブログの月間PV数が10,000PV」「Instagramのフォロワーが10,000人」といった数値の実績が作れれば、1つの大きな実績となるでしょう。
とはいえ、独学で知識をインプットし、実績を作ることは簡単なことではありません。
ある程度の覚悟を持って挑んでくださいね!
パターン③:Webマーケティングスクールで知識と実務力をつける
3つ目は、Webマーケティングスクールで知識と実務力を身につけ、独立を目指す方法です。
Webマーケティングスクールでは、必要な知識を体系的に学ぶことができるので、効率的にスキルを習得できます。
また、直接講師に教われる分、挫折も少なく最後までやり通せるのもメリットです。
スクールによっては、実務フローに沿って広告運用を実践できるので、実務に近い経験を積むことも可能です。
本記事の最後には、実務力と知識の両方を身につけられるおすすめのスクールを紹介するので、ぜひこちらも参考にしてみてください。
フリーランスがWebマーケティング案件を獲得する方法
フリーランスがWebマーケティング案件を獲得する方法は数多く存在します。
ここでは代表的な5つの方法を紹介します。
クラウドソーシングで探す
最も一般的なのは、クラウドソーシングで探す方法です。
クラウドソーシングとは、仕事を依頼したいクライアントと受注したい人がマッチングするサービスであり、フリーランスや副業向けの案件が揃っています。
代表的なものは「クラウドワークス」や「ランサーズ」などが存在します。
案件の種類もさまざまで、大規模な企業のWebサイト運用だけでなく、比較的ハードルの低い短期の依頼もあるので、実績の少ない初心者にも挑戦しやすいでしょう。
初めの実績作りとして、クラウドソーシングを活用してみてください。
求人サイトで探す
求人サイトなら正社員だけでなく、業務委託やアルバイトという形で、Webマーケティングの案件を探せます。
クラウドソーシングでは単発的に関わるクライアントが多い傾向ですが、求人サイトだと今後長期的に契約できる企業に出会える可能性が高まります。
必要に応じて、クラウドソーシングと求人サイトを使い分けてみるのもおすすめです。
専門エージェントに相談
フリーランス専門のエージェントに相談し、自分にぴったりの案件を紹介してもらう方法もあります。
自分で探す手間を省くこともでき、かつ企業とのミスマッチも防げるため、非常に心強いです。
また、応募書類の添削や面接対策など、さまざまサポートを受けられるので、フリーランスとして疑問・不安がある人は活用するとよいでしょう。
ブログやSNS経由で獲得する
ブログやSNS経由で仕事を獲得する方法もあります。
企業がSNSを通して案件を募集していることもあるので、それに応募することが可能です。
また、個人でブログ運営やSNS運用をしていると、それを見たクライアントから仕事の依頼が来ることも。
ブログやSNSは大きな実績にも繋がるので、運営していて損はありません。
直接営業する
企業ホームページのお問い合わせフォームやメールに連絡を入れ、直接営業を行う方法もあります。
自分の実績やスキルを提示した上で応募すれば、リソースが不足している企業からご依頼いただける場合も。
しかし、直接営業は、これまでご紹介した方法よりも難易度は高めです。ある程度、実績を積んでから挑戦するとよいでしょう。
フリーランスWebマーケターに必要な知識と実務力が身につくスクール「デジプロ」
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現役のマーケターから実践的な内容を学べるので、未経験からスキルを習得したい人にもおすすめです。
必要な広告プロダクトを網羅
デジプロでは、Web広告運用で使用する広告プロダクトを完全に網羅。
以下のような、広告スキルを学ぶことができます。
- リスティング広告
- Google 広告
- Yahoo!広告
- Instagram広告
- Twitter広告
- ディスプレイ広告 など
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各広告プロダクトの特徴や出稿方法を理解できるので、副業でさまざまな広告タイプの運用をするときにも役立ちます。
デジプロにてあらゆるWeb広告スキルを習得しておけば、幅広い広告媒体のなかから適切な施策を検討できるでしょう。
業界トップクラスの現役マーケターによる直接指導
デジプロの講師陣は、教育専門の研修を受けた、現役のマーケターで構成されています。
GMOグループで年間運用費20億円を誇る実績者や、サイバーエージェントにてMVPを複数回受賞したコンサルタントなど、実績はトップクラス。
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