「Webマーケティング用語が難しくて覚えられない」
「同じような略語がたくさんあって、ごちゃごちゃしてる」
このように、Webマーケティングの用語は、横文字や専門用語、略語が多くて、本当にわかりづらいですよね。
Webマーケティングの勉強で最初にぶつかる壁が、用語ではないでしょうか。
そこで本記事では、50個のWebマーケティング用語を、初心者に向けて分かりやすくご紹介していきます。
どれも使用頻度の高い用語ばかりで、マーケティングの仕事をする上で避けて通れないので、理解していきましょう。
目次
Webマーケティング用語は本当に分かりにくい
Webマーケティング用語は、略語や同じような単語が並んで本当にわかりづらいです。
分かりづらい理由としては、マーケティングという考え方が欧米から伝わっていることもあり、英語表記で略語が多いと判断できます。
ただ、Webマーケティングを仕事にする人達は、日常で専門用語を使用しています。
これからWebマーケティングの世界に飛び込もうとしている方も、用語を理解して、正しく使えるようになりたいところです。
そこで本記事では、理解しやすいように、専門用語を、以下3つのカテゴリーに分けてみました。
- Webマーケティング指標の専門用語
- SEO・SEM・Web 広告関連の専門用語
- アクセス解析関連の専門用語
このようにカテゴライズすることで、用語を使うタイミングやイメージが湧きやすいのではないでしょうか。
ぜひ、1つずつ理解しながら読み進めてみてください。
Webマーケティング指標の専門用語
Webマーケティングでは、さまざまな指標を活用し、分析や新たな施策に役立てます。
計算式もありますが、1つずつ確認してみてください。
Impression
インプレッションは、Web広告が実際に表示されることです。
Web広告は、Webサイト内の特定の場所に設置したり、動画内で表示されたりします。
また表示された回数のことをインプレッション数といいます。
CTR(Click Through Rate)
CTRは、クリック率のことで、Web広告が表示された回数に対して、クリックされた割合を指します。
クリック数 ÷ インプレッション数 = CTR(クリック率)
CPC(Cost Per Click)
CPCは、クリック単価のことで、Web広告において1クリックを獲得するのにかかる単価を指します。
コスト(広告費) ÷ クリック数 = CPC(クリック単価)
CPM(Cost Per Mille)
CPMは、Web広告1,000回表示あたりに必要なコストのことです。
CPI(Cost Per Install)
CPIは、アプリのダウンロード広告など、1インストールを獲得するのにかかる費用のことです。
CPF(Cost Per Fan)
CPFは、主にFacebookやInstagramなどのSNSで利用される用語で、1人のユーザーから「いいね」を獲得するのにかかるコストです。
CPV(Cost Per View)
CPVは、YouTubeなどの動画で使われる用語で、ユーザーが動画広告を1回視聴するのにかかるコストを指します。
CV(コンバージョン)
CVとは、Webサイトにおける目標達成のことで、サイトの内容や目的から、目標を決めます。
CVの具体例を以下にあげてみました。
- お問い合わせ
- 商品購入
- サービス申し込み
- 会員登録
- 宿泊予約
最初にCVを決めておくことで、アクセス解析の際に効果検証に移行でき、改善案を分析可能。
逆にCVが決まっていないと、サイト運営のゴールが見えず、機会損失につながります。
CVR(Conversion Rate)
CVRはコンバージョン率のことで、Webサイトに訪れた人(セッション数)から何人がCVに至ったかを表す割合です。
CVRの計算式は、以下で算出されます。
CV数 ÷ サイトやホームページを訪れた人数 × 100 = CVR(コンバージョン率)
CPA(Cost Per Action/Cost Per Action)
CPAは「Cost Per Acquisition/Cost Per Action」ともいい、CV1件に対してかかる広告費のことです。日本語では「顧客獲得単価」と訳されています。
Webサイトにおける目標を達成するために、どれくらいの費用が発生しているのかを算出します。
かかった広告費用 ÷ CV数 = CPA(顧客獲得単価)
エンゲージメント
エンゲージメントは、SNS広告で使われる用語で、特定の投稿に対して「いいね」やコメントなどのアクションが発生すること。
CPE(Cost Per Engagement)
エンゲージメントを1つ獲得するのにかかるコストのことです。
PDCAサイクル
PDCAサイクルは、Plan・Do ・Check・Actionの略で、マーケティング業界だけではなく、さまざまなビジネスシーンで使われるフレームワークです。
計画→実行→検証・分析→改善を1つのサイクルとして、回し続けることで最終目標に向かっていくロードマップのようなもの。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイト上に表示される広告のことです。
PCやスマートフォンの画面に表示されることから「ディスプレイ」広告と言われています。
ディスプレイという内容から画像のみの広告と勘違いしそうですが、内容は、テキストや動画などを含みます。
アドネットワーク
広告配信の方法のことで、複数のメディアに広告配信をする際に使います。
広告を配信する際、一つひとつ配信先を選んで、登録や設定を行うには非常に多くの手間がかかります。
そのような場合に、アドネットワークを使い、まとめて複数のメディアに掲載することで、効率よく広告を配信できます。
DSP(Demand-Side Platform)
DSPは、Web広告配信をしたい企業に対して用意されたプラットフォームです。
広告枠の買い付けから、広告の配信、配信後の分析・改善までを最適化するために必要なことを自動で行ってくれます。
SSP(Supply-Side Platform)
SSPは、DSPと連携しており、広告を掲載する媒体側のプラットフォームです。
広告枠を販売して、広告収益の最大化をサポートしてくれます。
DMP(Data Management Platform)
インターネット上にあるさまざまなデータを一元管理して、分析し、配信するまでのアクションプランの最適化をするためのプラットフォームです。
RTB(Real Time Bidding)
RTBは、Web広告枠に入札する仕組みです。
リアルタイム入札とも呼ばれ、広告のインプレッションが発生すると、その広告枠の入札を行い、配信広告を決めます。
リーチ
リーチとは、広告が利用者のもとに到達した割合のことです。
Web広告のみならず、新聞やテレビCMなどの広告でも使われます。
Web広告では、リーチを出す際に、ユニークユーザーの数字が使われ、インターネット利用者に対して特定の期間内で特定の広告が配信された人の割合を指します。
リターゲティング・リマーケティング
今までアクセスしてきたユーザーに対して、再アプローチする手段です。
KPI(Key Performance Indicator)
KPIは「Key Performance Indicators」の略であり、重要業績評価指標のことです。
KGI(最終的な目標)にたどり着くまでに設けられた通過点を指します。
例えば、月の成約数を150件確保したいケースで、成約率が2%なら、訪問者数は最低でも7,500人確保したいという目標を立てます。
この場合のKGIは「成約数150件」となり、KPIは「訪問者数7,500人」です。
KGIに到達するまでのKPIは、あくまで指標ですので、1つではなくさまざまなルートから算出するとよいでしょう。
KGI(Key Goal Indicator)
KGIは「Key Goal Indicator」の略であり、重要目標達成指標のこと。
Webマーケティングで到達したい最終的な目標値を指しています。KPIが、中間目標であるのに対して、KGIは最終目標です。
SEO・SEM・Web広告関連のWebマーケティング用語
検索エンジンを使用したSEOやSEM、Web広告に関する専門用語を解説します。
検索エンジン
検索エンジンとは、インターネット上にある情報(コンテンツ)を調べられるWebブラウザのひとつです。
代表的な検索エンジンには、Google、Yahoo! 、Safariなどがあります。
検索窓と呼ばれる場所に検索したい「キーワード」を入力して、最適な情報を収集可能です。
キーワードに関連したWebサイトや写真、動画といったインターネット上に無数にあるコンテンツを表示してくれます。
SEO(Search Engine Optimization)
SEOとは、検索エンジン最適化を意味します。
ユーザーが検索エンジンを使ってキーワード検索をした際に、検索結果で上位表示を狙う施策。
検索結果は、Webサイトへの集客を行うのに、重要な役割があり、1ページ目の上位にくるほど、ユーザーが閲覧する可能性が高くなります。
Webマーケターをする上で、SEOという言葉やSEO対策は避けて通れないでしょう。
ただし、SEOに正解はないので「仮説」「検証」を繰り返して、上位を狙っていきます。
Googleなどの検索エンジンが大切にしているアルゴリズムを理解することが重要です。
アルゴリズム
アルゴリズムとは「計算方法」や「処理手順」の意味があり、検索エンジン側が検索結果や表示方法などを決めるためのものです。
各プラットフォームのアルゴリズムを完全に理解することは困難ですが、SEO対策などでは重要視される項目の1つ。
プラットフォームによっては、アルゴリズムに影響する内容の一部を公開している場合もあり、それらの情報をもとに仮説を検証しながら、各種Webマーケティング施策に反映します。
オーガニック検索
検索エンジンを使用した際に、表示される検索結果は「広告枠」と「非広告枠」の2種類に分けられます。
オーガニック検索は、非広告枠の検索結果のことを指します。
広告枠は、広告費を支払うことで自動的に検索結果の上位に表示させる仕組みです。
一方、オーガニック検索は広告費の入札は発生しないため、SEO対策を中心とした施策で上位表示を狙うことになります。
SEM
SEMとは「Search Engine Marketing」の略であり、検索エンジンを使ったマーケティング全般を指しています。
具体的には、SEO対策やリスティング広告など、検索エンジンからWebサイトへの訪問者を増やし、CVにつなげる施策です。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索結果に表示される「広告」のことで検索連動型広告とも呼ばれます。
ユーザーが検索するキーワードに合わせて関連度の高い広告を表示することで、Webサイトへの訪問を増やす役割があります。
リスティング広告は、ユーザーがオーガニック検索と区別しやすいように「広告」という表示がURLの左横に記載されています。
リスティング広告の代表例には、Google 広告やYahoo!広告があります。
Google 広告
Google 広告は、Googleが提供するオンライン広告の総称であり、Googleが保有・提携するプラットフォーム上に広告を出稿できます。
広告の種類としては、リスティング広告、ディスプレイ広告、動画広告、アプリキャンペーン、ショッピング広告の5つ。
この5つの広告を使うことで、自社商品やサービスの認知につなげたり、自社サイトへの集客に導いたりできます。
GDN
GDNは「Google Display Network」の略であり、Google ディスプレイ広告のことです。
ディスプレイ広告は、Webサイト上の広告枠に画像や動画を使った広告を出稿できます。
GDNは、提携する200万以上のWebサイトに配信でき、代表的な配信先としてはライブドアブログ、教えてgoo、食べログ、YouTubeなどがあります。
YDA
YDAとは「Yahoo Display Ads」の略であり、Yahoo!のディスプレイ広告のことです。
ディスプレイ広告の内容は、GDNと同じですが、掲載される場所が異なります。
GDNは、Googleが運営するプラットフォーム上のみで表示されるのに対して、YDAは、Yahoo!が運営するプラットフォーム上での掲載になります。
例えば、Yahoo! Japan、Yahoo!知恵袋、ヤフオク!などが挙げられます。
Yahoo!広告
Yahoo!広告は、Yahoo! Japanが運営する広告サービスです。
検索広告、予約型のディスプレイ広告、運用型のディスプレイ広告の3種類があります。
被リンク(バックリンク)
被リンクとは、ほかのWebサイトやWebページ上へ、運営するWebサイトへのリンクを貼りつけてもらうこと。
被リンクは、SEO対策でも重要な役割を担っており、適切に被リンクされることで、有益な記事として評価され検索結果にもよい影響をもたらします。
検索クエリ
検索クエリとは、ユーザーが検索した際に使用する単語や単語の組み合わせのことで「クエリ」や「検索クエリー」とも呼ばれます。
ユーザーが入力した検索クエリをもとに、Webマーケターがアクセス解析をして、目標を達成するためのキーワードを選定します。
ビッグキーワード
ビッグキーワードは、キーワードの分類のことで、検索される数が多いものを指しています。具体的には、以下のような、キーワードが中心です。
- Webマーケティング
- ビジネス
- 転職
- フリーランス
基本的には月間平均検索ボリュームが、1万回以上のものを指します。なお、同様の検索ボリュームが確保されていれば、2語以上の複合キーワードでもビッグキーワードに該当します。
ミドルキーワード
ミドルキーワードとは、ビッグキーワードとスモールキーワードの中間に位置するボリューム帯のキーワードのこと。
月間平均検索ボリュームは、1,001〜1万回くらいが目安となり、以下のようなキーワードがあります。
- web マーケティング スクール
- フリーランス エンジニア
- 転職サイト 比較
主に2語からなるキーワードが中心です。
スモールキーワード
スモールワードは、検索数の少ないキーワードで、ロングテールキーワードとも言われます。月間平均検索ボリュームとしては、100〜1,000回が目安。
スモールキーワードの一例は、以下の通りです。
- Webマーケティングスクール 東京
- フリーランス 副業
- 転職 活動 いつから
基本的には、2語や3語からなるキーワードが中心です。
品質スコア
品質スコアとは、リスティング広告において、キーワードごとに設定される評価のことです。
評価には、1〜10段階の数字があります。
Googleでは「品質スコア」と呼びますが、Yahoo!では「品質インデックス」と呼ばれます。
広告ランク
広告ランクは、広告を掲載する上で重要になる項目で、掲載する優先順位を決める指標のことです。
広告ランクは以下の式で求められます。
入札単価 × 品質スコア + 広告表示オプション = 広告ランク
広告ランクが高いほど、広告掲載の優先度が高くなるので、広告運用を行う上で意識しておきたい数字です。
4.アクセス解析関連のWebマーケティング用語
こちらでは、Webマーケティングの仕事のなかで、Google アナリティクスなどのアクセス解析ツールを使用する際に出てくる用語をまとめました。
数値をもとにWebサイトの効果測定や改善施策を行う上で大切な用語です。
PV(Page View)
ページビューは、ユーザーがアクセスしたWebページの閲覧数のことで、Webサイトの規模を判断する材料にもなります。
PV数が大きければ大きいほど、多くのユーザーがWebサイトに訪れているということです。
UU(Unique User)
UUは、一定の期間において、Webサイトに訪れたユーザー数のことです。
同一ユーザーは、一定期間内でのアクセスは何回訪問しても1人としてカウントされます。
PVは、Webサイト内で閲覧したページ全てがカウントされるのに対して、UUはWebサイトに訪問した人数をカウントします。
そのため、UUの数値はPVに比べて少ないです。
セッション
セッションとは、ユーザーがWebサイトを訪れた際の訪問から離脱するまでの一連の動きのことです。
一連の動きを1セッションとしてカウントします。
同一ユーザーが、1日のなかで朝、昼、夜と3回に分けてWebサイトに訪問した場合には、セッション数は3となります。
リファラー
リファラーとは、参照元のことです。
Webサイトを閲覧中に、リンクから別サイトへ移動した際、リンクのもとになったページのことです。
リファラーを確認することで、自社サイトにどのようなサイトからアクセスしたのか、ターゲットユーザーの傾向を判断できるため、アクセス解析では重要な指標となります。
リファラースパム
リファラースパムとは、リファラーを利用して、スパムサイトに誘導するような迷惑行為のことです。
一度に大量のリファラースパムを受けた際には、運営する自社サイトがダウンしてしまう恐れもあり、注意が必要です。
また、ウイルスへの感染リスクや正確なアクセス数を把握できないなどの問題も発生します。
根本的な対処は難しいですが、Google アナリティクスからフィルタ機能で除外するなどの対処が必要です。
直帰率
Webサイトに訪れたユーザーが、最初にアクセスしたページからほかのページを閲覧することなく、1ページだけですぐに帰ってしまう割合のことです。
直帰率が高いということは、最初に訪れたページだけを閲覧して、すぐに帰ってしまった人の割合が多いということです。
ユーザーがページを訪れた際に、分かりづらいと感じたり、求めている情報がなかったりすると、直帰率が高まります。
ただし、直帰率が高いことは、一概にサイトの内容が悪いとは言えません。
最初のページの内容が、ユーザーが求めている内容を満たしていたことで、別のページに飛ばなくてもよかったとも考えられます。
離脱率
離脱率は、ユーザーがWebサイトのなかで最後に閲覧したページの割合を指します。
ユーザーは、Webサイトを訪れた際に、直帰しなければ、ほかのページを回遊します。
ですが、どこかのページで必ずWebサイトを離れるので、その離れたページが離脱率に関わります。
LP(Landing Page)
LPとは、ランディングページといい、Webサイトに訪れたユーザーが最初に閲覧するページのことです。
「landing」とは、着地という意味があり、その意味の通り、ユーザーが最初に降り立ったWebページを指します。
Webサイトの顔となる入り口部分でLPが使われることが多く、LPの内容や印象、分かりやすさなどで、次のページにアクセスするか決まると言われています。
LPがユーザーの行動を左右し、Webサイトの目標達成やユーザー体験、ユーザー満足にも繋がるので、とても大切なページです。
LPO(Landing Page Optimization)
LPOは、ランディングページ最適化という意味があり、効果的なランディングページを作るための施策です。
具体的には以下に配慮されたページかを判断します。
- ユーザーの目的に合致した内容か
- 必要な情報を入手できるか
- 別のページも見たくなるようなコンテンツか
- リンクはクリックしやすいか
このようにユーザーにとって使いやすく、分かりやすいサイトを作り、LPから離脱しないように工夫をすることが大切でしょう。
CTA(Call To Action)
CTAとは、行動喚起の意味で、Webサイトに訪問したユーザーが希望する行動に移してもらえるように誘導することです。
例えば、ユーザーに会員登録をしてもらいたい場合には、Webページの数カ所に「いますぐ会員登録してみる」などのボタンやリンクを設置します。
CTAは、ユーザーに行動を起こしてもらうことを優先するので、ボタンやリンクを目立つように作成し、分かりやすい位置に設置したいところです。
まとめ
本記事では、Webマーケティング用語として「Webマーケティングの指標」「SEO・SEM・Web広告関連」「アクセス解析関連」に分けて解説いたしました。
Webマーケターになる第一歩として、Webマーケティング用語を覚え理解していきたいところです。
仕事の質をあげてよりよい分析や施策をできるようになるためにも、少しずつ用語を理解していきたいところです。