Web広告運用を外注する、あるいは外注するにあたって、最も気になる点は「費用」ではないでしょうか。
運用にどれだけの予算を割けるかは、会社の規模やリソースによって大きく異なります。
そのためWeb広告の運用を始めるには、まずWeb広告にかかる費用を把握しておく必要があるでしょう。
またWeb広告は、広告の種類ごとで費用や課金方式が異なるため、それぞれの費用相場についても把握が必要です。
そこで本記事では、Web広告を外注するあるいはインハウス運用する場合の費用や、広告の種類別での運用費用を解説します。
外注とインハウス運用ではそれぞれにメリットがあるので、運用目的や予算に応じて適切な方法を選ぶとよいでしょう。
それぞれの方法でどれくらいの費用がかかるか、本記事を通してざっくりと把握してみてください。
目次
Web運用広告を外部委託する際の費用
Web広告の運用を外注する場合は、主に以下の費用がかかります。
- 初期費用
- 運用代行費(手数料)
- クリエイティブ制作費
- 広告プラットフォームに支払う広告費
初期設定費用(初期費用)とは、代行を始めるにあたって行う戦略設計、プランニング、アカウント作成などにかかる費用です。
また、広告デザインやクリエイティブ作成などを依頼する場合は、追加でクリエイティブ制作費がかかります。
各費用の支払い時期や相場をまとめると、以下の通りです。
支払い項目 | 支払う時期 | 内容と費用相場 |
初期費用 | 初期 | 依頼先によって異なるが、3万円〜10万円ほどが多い |
運用代行費(手数料) | 月額 | 手数料型:広告運用費の20% |
月額固定型:(例)月10万円〜 | ||
成果報酬型:(例)成果報酬の30% | ||
クリエイティブ制作費 | 都度 | 依頼先によって異なる |
広告費 | 月額 | 広告プラットフォームによって異なる |
運用を外部に依頼せず、インハウス運用する場合は、GoogleやYahoo!などのプラットフォームに支払う広告費しかかかりません。
一方で外注する場合は、プロに委託できる分、手数料などの費用が追加で必要になります。
【種類別】Web広告運用にかかる費用
Web広告運用は、広告の種類によってかかる費用が大きく異なります。
また、課金方式もさまざまで、広告のクリック数によって費用が決まる「クリック型」、広告の表示回数によって決まる「インプレッション型」などがあります。
以下の表で、広告の種類ごとの課金制度や費用例を確認してみてください。
広告名 | 課金方式 | 費用例 |
リスティング広告 | クリック型 | 1円~数千円/1クリック |
動画広告 | 再生数 | 5~20円/1視聴 |
SNS広告 | クリック型 | 50円~/1クリック |
インプレッション型 | 10円~数百円/1000回 | |
アフィリエイト広告 | 成果報酬型 | 月額3万円〜+成果の30% |
記事広告 | インプレッション型 | 10〜20円/1PV |
メール広告 | 配信数 | 1円〜/メール1件 |
純広告 | 期間保証型 | 数万円~/1週間 |
※上記の費用はあくまで例であり、広告を入稿するキーワードの人気度や依頼する会社によって費用が上下します。
このように、広告の種類によって課金方式や費用が大きく異なります。
ここからは種類別で具体的な広告の概要を説明します。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジン(GoogleやYahoo!など)にテキストで表示される広告のことです。
ユーザーが検索したキーワードに連動して表示されるので、「検索連動型広告」とも呼ばれています。
リスティング広告は、検索結果に表示されただけでは費用は発生せず、ユーザーが広告をクリックしたときに初めて費用が発生するクリック課金型です。
リスティング広告のよさは、入札状況によっては、配信を始めるとすぐに検索結果の上位に表示されるため、特定のキーワードを検索した人の目に入りやすいことです。
また、自ら何かを検索した人にリーチできるので、お問い合わせや商品購入などの最終的なゴールにつながりやすいのもメリットでしょう。
動画広告
動画広告は、その名の通り動画を使った広告の全般を指します。
動画広告のよさは、視覚と聴覚で多くの情報を伝えられる点です。
臨場感のある動画商品をPRすることにより、ユーザーがより商品購入後のストーリーやベネフィットを理解しやすくなります。
また近年は、動画を視聴する人が増加し動画市場が急速に伸びている点も、動画広告にとっての追い風です。
そんな動画広告のメリットを活かすためにも、目に止まりやすい広告を制作する必要があるでしょう。
SNS広告
SNS広告は、TwitterやInstagramなどのSNS上に掲載される広告のことです。
SNS広告のメリットは、年齢や趣味などの細かなターゲティングをした上で、特定のユーザーに広告を届けられるところ。
また、ほかの広告媒体と比べて広告費が安い(Instagram広告の場合、1日約100円から掲載できる)という点も魅力です。
SNS広告を出稿する場合は、各種SNSの利用者層・属性や、ターゲットの特徴を考慮して、出稿するSNSや掲載する内容を吟味する必要があります。
アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、アフィリエイターが所有するWebサイトやSNSに掲載してもらう広告のことです。
アフィリエイト広告を出稿する際には、まずASP(Affiliate Service Provider)に登録し、広告を掲載してくれるアフィリエイターとつながります。
そして、アフィリエイターが紹介した記事から商品購入・お問い合わせなどが発生したら、料金を支払うという仕組みです。
アフィリエイト広告は成果報酬型であるため、商品を紹介してもらうだけでは報酬が発生しない点がメリット。
しかし、広告を掲載してくれるかはアフィリエイター次第であるため、成果自体もアフィリエイターに委ねられます。
記事広告
記事広告は、広告主以外の個人・企業が所有するWebサイト上に、PR広告を掲載するという手法です。
記事広告は、広告主ではなく第三者からその商品をPRする形になるため、ユーザーが「無理やり商品を勧められた」と嫌悪感を抱くことが少なるのがよさです。
また、自社サービスの知名度が低くても、掲載先のドメインパワーや知名度を借りて、商品の売り上げにつなげられる点もメリットでしょう。
メール広告
メール広告とは、電子メールを使った広告手法です。
メール広告は、ほかのWeb広告施策に比べて入稿から配信までの期間が短く、手間がかからないことが魅力です。
そのため、急なキャンペーンやセールの場合でも即座にメールを準備し、その日のうちに配信できます。
しかし、メールがそもそも開封されない場合や、最後まで読まれない場合もあるので、誰にどのような広告を配信するか工夫を重ねる必要があります。
純広告
純広告とは、あらかじめ広告枠を買い、その契約期間中はずっと掲載できる広告のことです。
特定のWebメディア内にある特定の場所に固定で配信、またはほかの広告と交互に配信できます。
純広告のメリットは、成果に関係なく、契約期間は一定の金額で広告が配信される点です。
逆に言えば、成果が発生しなくても一定の金額がかかるため、広告配信で成果が出せるよう工夫が必要でしょう。
Web広告運用を外注するメリット
運用広告を外注するには多くの費用がかかりますが、そもそもWeb広告運用を外注するメリットは何でしょうか?
ここからは、Web広告運用を外注するメリットを3つご紹介します。
外注するメリットや効果を知った上で、広告の予算を設定するとよいでしょう。
リソースを削減できる
まず1つ目が、費用・人材・時間といった社内のリソースを削減できるという点です。
Web広告を運用するには、キーワード選定や予算調整、入札調整など、やるべきことが数多くあります。
また、Web広告は一度配信して終わりではなく、毎日アクセスデータを確認しながら運用状況を把握する必要があるため、作業の負担もあるでしょう。
このように運用広告は、1から全てを自社でやろうとすると、かなりのリソースが割かれてしまいます。
Web広告運用を外注できれば、空いた時間やお金でほかに力を入れたい作業へ注力できるでしょう。
プロに任せるため成果が上がりやすい
2つ目は、Web広告運用をプロに委託できる分、成果が上がりやすいという点です。
業界に精通していない社員がWeb広告を運用するには、まずは必要なノウハウや知識の習得をしなければなりません。
そのため、Web広告で成果が出るまでにはどうしても時間を要します。
一方、外注すれば業界に精通したプロに運用を代行してもらえるため、自分たちで運用するよりも早く成果が見込める可能性があります。
とはいえ、外注したからといって100%成果が出るとは限りません。
なぜならWeb広告には「この施策を実行すれば、必ず成果が出る」という正解が存在しないからです。
また、成果が出るかどうかは代行先のスキルにもかかっています。
そのため外注の際には、代行先の実績やスキルを確認した上で慎重に選ぶようにしましょう。
外注先のノウハウをフル活用できる
3つ目は、外注先が持っているノウハウや成功事例を、自社運用に活用できるという点です。
実際にWeb広告の業界は、トレンド性が高く、頻繁にノウハウやツールの仕様がアップデートされます。
そのため、いかに最新情報を取り入れながら運用できるかも、Web広告で効果を出す上で重要なポイントです。
外注先の企業は、Web広告の会社として日々新しい情報を取り入れているので、ノウハウや成功事例が豊富です。
そんな外注先の知識を自社運用に反映できるので、日々の配信・改善の際には大いに役立つでしょう。
Web広告運用を外注するデメリット
一方、Web広告運用を外注するデメリットもあります。
デメリットもきちんと把握した上で、外注するかどうかの判断をしてみてください。
運用手数料などの費用がかかる
まず1つ目が、運用手数料などの費用がかかるという点です。
先程も説明した通り、初期費用、運用手数料、クリエイティブ作成費などの費用が発生します。
一方、Web広告をインハウス運用すれば、広告プラットフォームに支払う費用だけで済み、広告配信で売り上げにつながれば、すぐに黒字になります。
中小企業など予算が限られている企業からすると、どうしても費用面で外注は難しいと判断するケースも少なくありません。
委託側との定期的なやりとりが必要
Web広告運用を外注すれば作業工数は減るものの、委託側との定期的なやりとりは必要です。
そのため、完全に全てを依頼できると思っていると「想像より自社側にもやることがあった」と慌てるケースもあります。
例えば、外注した場合でも以下のようなやりとりは必ず発生します。
- 自社の商品・サービスや競合、業界の情報などを共有する
- 広告戦略を一緒に考える
- 運用状況についての定期的な報告に対するフィードバックを行う
このように、外注するからこそ代行会社とのコミュニケーションコストが発生するので、この点も考慮して外注するか否かを決めるべきでしょう。
社内にノウハウが蓄積されない
Web広告運用を外注する場合は、運用広告に関するノウハウ・経験が蓄積されません。
ノウハウがないということは、つまり広告運用を続ける限り外注し続けなければならず、長期的にみると費用対効果が悪くなる可能性があります。
外注ではプロに頼めるものの、完全に依存しすぎてしまうと、例えば担当者の変更などで業務が滞るなど重要な対応ができなくなるケースがあります。
長期的に考えて、どう運用するのが自社にとってベストか、考えるとよいでしょう。
Web広告のインハウス運用がおすすめの状況は?
Web広告を配信するにあたって、外注ではなくインハウス運用をするのも1つの手段です。
インハウス運用であれば、費用がかからないことはもちろん、ノウハウが溜まって長期的に見ると費用対効果が高まるというメリットがあります。
ここでは、インハウス運用がおすすめの状況について解説します。
予算が不足している
予算が不足している場合は、インハウス運用を検討するとよいでしょう。
外注を検討する場合は、どうしても初期費用や月々のランニングコストが多くかかります。
インハウス運用であれば広告プラットフォームに支払う広告費しか発生しないので、予算を大幅に抑えられるでしょう。
社外に自社サービスや商品を公開したくない
社外に自社サービスを公開したくない場合は、インハウス運用がおすすめです。
インハウス運用の大きなメリットとして、自社商品の特徴や狙うターゲット層をよく理解した社内担当者が運用できるという強みがあります。
ターゲット層や商品の特徴を把握できているかは、戦略設計に大きく反映されるため非常に重要です。
また、自社サービスに精通した担当者が運用を行うことで、細かな配信の調節や社内でのやりとりもスムーズにできるでしょう。
「できるだけ内部だけで完結したい」という会社は、インハウス運用を検討してみてください。
現場で使える知識がすぐに身につく!Web広告特化スクール「デジプロ」
「デジプロ」は、株式会社Hagakureが運営する、インハウス運用に対応したWeb広告特化スクールです。
代理店に頼らずWeb広告運用をしたい方は、Web広告スクールで必要なスキルを身につけるのもおすすめの手段です。
なかでもデジプロは、即戦力人材の育成に特化しているスクールであるため、会社ですぐに使えるスキルを習得できるでしょう。
ここでは、そんなデジプロの特徴を紹介します。
Web広告プロダクトを網羅
デジプロでは、Web広告運用で使用する主要な広告プロダクトを完全に網羅。
例えば、以下の広告スキルを学ぶことができます。
- リスティング広告
- Google 広告
- Yahoo!広告
- Instagram広告
- Twitter広告
- ディスプレイ広告 など
デジプロにてあらゆるWeb広告を習得しておけば、ターゲットや商品に合った広告媒体での施策を実行できるでしょう。
実践的カリキュラムだから即戦力人材を目指せる
デジプロでは、実務で使える実践的なカリキュラムを用意しています。
基礎知識を身につけるのはもちろんのこと、実際のWeb広告運用まで体験しながら学習するため、実務フローに基づいた専門的スキルを習得可能。
あらゆる広告プロダクトの出稿方法や分析方法を学べるので、現場ですぐに活かすことができます。
社内のWebマーケティング内製化や研修にぴったり
デジプロでは、実践形式でWeb広告運用スキルを習得できるので、企業のマーケター不足の解消や自社サービスの拡大、インハウス運用など内製化や企業研修にもぴったりです。
これまでの受講生は、フリーランスや転職を目指す個人だけでなく、スタートアップ企業の代表やWebマーケティング責任者、Web制作会社の社長など非常に幅広いです。
即実践で役立つWebマーケティングスキルを学べるからこそ、あらゆる業種の企業が利用しています。
講師は現役トップマーケターで構成
デジプロの講師陣は、教育専門の研修を受けた、現役のマーケターで構成されています。
GMOグループで年間運用費20億円を誇る実績者や、サイバーエージェントにてMVPを複数回受賞したコンサルタントなど、実績はトップクラス。
このような実績あるマーケターが、生徒一人ひとりに専任で寄り添い、学習の進捗をサポートします。
業界完全未経験である受講生に対しても、分かりやすく1から説明し、ささいなつまずきでも丁寧に対応。
回数無制限のチャットサポートもあるので、疑問もその場で解消できます。
オンラインでも通学でも学べる受講形式
デジプロでは、「オンラインではなく、講師から直接教わりたい」「一緒に学ぶ仲間が欲しい」といった要望に応え、対面学習のメリットを活かした学びの場を提供しています。
オンライン学習のみのWebマーケティングスクールが多いなか、デジプロでは対面とオンラインの両方で講義を行い、自分に合った形式を選べるのが魅力。
今では全国11ヵ所、渋谷・大阪・福岡・千葉・神戸・大宮・横浜・広島・名古屋・北海道・仙台に拠点を構え、受講生のサポートを実施しています。
お住まいの近くに校舎がある場合には、ぜひ対面での学習も検討してみてください。